Groundhog’s Day

 

工藤冬里

 
 

真っ昼間のビルの間(ルビは”ま”)にハープが置かれ
耐えかねて鳴り出すケシの未熟果の傷
みんな難民ギャー
カニグローバリズムギャー
ロ被虐ギャグ数珠メッセンジャーズ
フーチーグーチーとスーチンプーチン
チャイ南端のチャイナちゃいまんねん
ヤンミャーとマンミャー 南京錠で軟禁玉簾
民主主義の進展が愛国主義を生み出し独裁となる歴史は各国で実証済みであるが今回のこれは三寒四温下の春の分断である
立春分断党万歳
春に春に追われし花も散る
私たちは春から憎まれ分断されるべきである

 

 

 

#poetry #rock musician

vingt-cinq ans, Sion

 

工藤冬里

 
 

自虐的で愛のない悪霊が纏っている正しさのマントの その綻びからさびしく糸を抜いているような寒さ

合衆国の#トレンドに日本のアニメが昇り 強いられていく緊張

転調を強いられていくアニソンのように活性化してないと淘汰される戦時下の身体性

戦闘モードの放棄を忌み嫌う烏骨鶏舞踏家の末路

以前は身体のことなどに構っているのは反動であり バリケード内では思想の正しさの方が重要であると先輩活動家に教わったものだが「歩行より舞踏」などと叫んでいるうちに失った歩行

今までに殺されたすべての人たちの血について責任がある娼婦の愛人を殺して悲しむ政治家

(no symbolism please
と二五才のユダヤ人ルーが言った)

エジプトで西瓜を食べていた自分を愛する認知療法
あなたが自分を責め続けるのは許されるつもりがないからよ
羽が生える羽が生える羽が生える
過去をどうするのか
無かったことにするのと美化するのとどう違うのか
自分を許し責めるその三寒四温の寒暖の度合い

 

 

 

#poetry #rock musician

近所の仲間の論法

 

工藤冬里

 
 

近所の仲間が落ちぶれて畑を手放したり
包丁を持って押しかけたり
結婚したり
弾劾裁判を待ったりしているなら
近所の仲間は
近所の仲間というだけで
きょうだいである
たしかに同じ苗字も多い
皆で石を投げる
東温市の近所の仲間よ
そうやって正しいことを言い続けよ
欠けたところを隠すために

完全な正しさはきみたちが描写できるものではない
それは〇〇のようだ、という言い方でしか表現できない
故に詩ではない
自在で柔軟な戦車だ
その修辞は以下の構造をしている

「コレクターと寒さは似ている
コレクターは集めるだけで
寒さは

寒いだけだ

 

 

 

#poetry #rock musician

代行

 

工藤冬里

 
 

人生がまだあると思っている頃の金の使い方には宵越しの云々の荒さがあるが
人生がもうないと思うようになると早く済ませなさい的の焦りからある面さらに荒くなる
貨幣は死者のアーカイブのために取り置かれているマイナス茶碗であり
貸した金も資産に含める銀行の絡繰はジュビリーによってしか解決できないニ人スキーの分裂病を生んだ
かれの跳躍は即ち下降であり上下増減何れも銀行の資産となる
貸せば貸すほど円トロピーは増大するから
我らの不景気は換金できるマイナス果実の生る木であり
スナック歓呼鳥が苦しめば苦しむほど頭取は喜ぶ
それで私は池の端にパブを作った
リヤガーデンにベンチ付きテーブルを組み
労働者階級のムスッとした娘を立たせて
ビターのサーバーを並べた
宣伝はせず
上下する田舎道のために
若手の代行要員も用意したのだ

 

 

 

#poetry #rock musician

「道程」の引用されるclimate futurismの光景

 

工藤冬里

 
 

建物がごちゃごちゃと 校歌を唄っている
バッハにとってのフランスはVOGUEのようだった?
準備しなければならない即興は身に余る
地球が禁煙して
随分経つ
参道は俯いて
携帯を見る人々の
クーポン用アプリの檻
バッハにとってイタリアは
Lanciaみたいなもの?
不死の主題は同じでも
山が、木が、代わりになっている?
コロニーの歌を唄うとでも?
集合の重なりが青くなっていて
そこに経済ITアナリストの正当性のみが簾のように呼んでいる
命のクーポンを前もってゲットしようと
人々は俯く
手指から首に
首から頭上に
疲労は二酸化炭素のように上っていく
ああ自然よ
父よ
ぼくの前に道はあるが青い
ぼくの後ろに道はできない

 

 

 

#poetry #rock musician

ソイラテ◀︎

 

工藤冬里

 
 

国を人格で語り始める▶︎アナリストに取り込まれるにはソイラテの難しさが伴う▶︎スタバではジョジョに温め苦味系で▶︎東京新聞大波小波をやりおおせている▶︎分断風見鶏と化し▶︎酸味のシナ海で固まった▶︎蛋白

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注文すると
文春片手にオジサンとなった一世風靡セピアが後ろでソイやソイやと囃し立てる

そう言えば
寂年層も取り込んだ
二郎のギルティ
デモを眠らせ
仮小屋の屋根にも
雪はふりつむ

露国に脱鉄されてゆく土
グリーン車のWILLに骨抜きにされていく親父ギャングたち

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「鉄も粘土も共に砕かれ
籾殻のように跡形もなく」
夏から夏へ
の裏に
冬のソイラテの分離が進行侵攻信仰死たのだ

今後もこのようなはな死を死てゆきますのでご興味のある方はチャンネル登録をプチっとお願いします

 

 

 

#poetry #rock musician

the Booths

 

工藤冬里

 
 

カーペットをはがしてむきだしになった畳は少し砂っぽいがそれほど焼けておらず猫の爪からも守られていて、墓川は、引っ越し気分のようなものが部屋に満ちるのを感じた。

二章 返品
ニトリに色違いだったカーペットを持っていく。それは受理され、更に濃い茶色のものに変更される。今のイエがブースだとすると、ブースにカーペットなど要らない筈だが、ブースのフェスの規定が書かれたのはブースで移動していたまさにその時なのであり、それは将来のイエで、ブース暮らしを思い出すためなのだった。今を思い出すための記述としてのカーペットなのだと思い至ると、墓川はフェスの移動のような土ぼこりが舞うのを感じるのだった。

 

 

 

#poetry #rock musician

「現実にもかなり慣れてきた」𝗟𝗔𝗨𝗦𝗕𝗨𝗕

 

工藤冬里

 
 

昭和新山の麓、
海はいっしゅん静かになった
ゴジラが現れる前のように
水中から言葉の枝が張り巡らされていたが
それは迷路を試そうとする電流のようだった
ヘルメットを被り、
転倒せよ
救急車は間もなくやってくる
そのドップラーにライムを乗せて
きみが時間になれ

 

 

 

#poetry #rock musician