道 ケージ
火曜日
へぬかに行った
何もない
怒鳴り声だけが聞こえる
なれなかった者と
なりたかった者が
罵り合っている
へぬかには何もない
波も風もないから
週末夜明けのFM
廃園の教師が
倒れた鉢を直す
遠くで蹲る男
コンビニの袋を
追い回している
突然耳元でいわれるのだった
言い残すことはないか
ここで終わるとは思えませんが
おまえのきめることではない
丸まった姿をもとに戻すと
すでらかしたのだった
火曜日
へぬかに行った
何もない
怒鳴り声だけが聞こえる
なれなかった者と
なりたかった者が
罵り合っている
へぬかには何もない
波も風もないから
週末夜明けのFM
廃園の教師が
倒れた鉢を直す
遠くで蹲る男
コンビニの袋を
追い回している
突然耳元でいわれるのだった
言い残すことはないか
ここで終わるとは思えませんが
おまえのきめることではない
丸まった姿をもとに戻すと
すでらかしたのだった
月はそこにあるか
月は見えるか
心の映ずるままに
月はある
闇夜のうちに
月は満ち
しずかに欠けてゆく
人の生も
これに同じ
静寂(しじま)を経て
情念を帯び
たおやかな流れへと赴く
月はそこにあるか
月は見えるか
湖に
風が吹いていた
風が
水面を
渡っていった
声を
探していた
無い声を
探していた
湖岸を歩いていった
遅れて
遅く
わたしは部外者の席についた
2013年1月31日に書かれた過去詩です。
#poetry #no poetry,no life