わがまま ***

 

無一物野郎の詩、乃至 無詩! Part2 008     sakurako さんへ

さとう三千魚

 
 

ひるの月を

見たことが
ある

青空に
やわらかい

浮かんでた

儚い
夢を

忘れてる

駄々をこねて
泣いた

ことがあった

 
 

***memo.

2025年8月23日(土)、
浜松「はままちプラス」で開催された”再詩丼”にて、
“無一物野郎の詩、乃至 無詩!” 第40回、第2期 8個めの即詩です。

タイトル ” わがまま ”
好きな花 ” ヒルザキツキミソウ ”

 

 

 

#poetry #no poetry,no life;

水道水を飲む女

 

工藤冬里

 
 

水道水を飲む女
水道水を飲む女が
バリケードにピアノを運び込み
白昼の奪略を懼れない
白昼の奪略を懼れないのに
スマホを持って寝落ちする
スマホを持って寝落ちするが
大きな穴が三つ開いていて
画像に幼稚な処理を施している
幼稚な処理を施しているのに
シドンの港を領有していない
シドンの港を領有していないことが逆に良かった
兎にも角にも臨終だ
ゼブルンもきばるんも金を遣えシン年度
海辺​で​何​も​せ​ず​に​座り
港のそばに​とどまっていた
港のそばに​とどまっていたので
選挙期間中に鹿の優美は失われた
鹿の優美は失われたが
晴々とキラキラ体調を整え
いつか本当のことを話す
いつか本当のことを話すと
水道水を飲む女は金魚のように出てくる

 

 

 

#poetry #rock musician