藤生すゆ葉
たぶんあの光は生命だろう
きてはいなくなる光
淡い球体
やわらかい卵たちの空間で
ふわふわと
地球は重いこととも隣り合わせで
ギザギザと向き合う季節もある
そんなことを伝えると
楽しそうにきらきらと
入り組んだ次元の隙を潜り抜け
仲間と一緒に色をつけるの、と言った
ギザギザも色がつけばかわいいと
軽やかなお裾分け
またねの合図は
透明の密度にカラフルが宿る
赤の表情を瞳に
自分の手をみた
たぶんあの光は生命だろう
きてはいなくなる光
淡い球体
やわらかい卵たちの空間で
ふわふわと
地球は重いこととも隣り合わせで
ギザギザと向き合う季節もある
そんなことを伝えると
楽しそうにきらきらと
入り組んだ次元の隙を潜り抜け
仲間と一緒に色をつけるの、と言った
ギザギザも色がつけばかわいいと
軽やかなお裾分け
またねの合図は
透明の密度にカラフルが宿る
赤の表情を瞳に
自分の手をみた
何十年かけて犯し続けた犯罪なのか
世の中を騒がす性犯罪者のおぞましさに
じぶんのなかで闇に葬ったことがよみがえりそうになる
落ちついて、深呼吸する
可愛い子ではないと変質者にはあわないなどと
大人が言うじだいにわたしは居て
可愛い子ではない私にはそんなこと起こるはずがないと笑う母をじっと見るしかなかった
違うのだよ、変質者は顔で対象を選ぶばかりではない
大人しそうにひとりでいる子が好きな場合も多いんだ
それに当てはまってしまうわたしに
何が起きたかなどもういい
わたしにとっての変質者を呪うのは終わったんだ
眼の前の被害によりそえたらいいんだ
嘘だと決めてかからず
笑い飛ばさずに聞いてこころを傾けたいと思う
いつでもそう生きていられたらと思う
悪夢は短い方がいい
信じるよ、私はというスタンスを
わたしはこれからもまもり続けたいのだ
ケムリ模様の雨模様
雨ばっか降りやがって
どんどん雨激しくなりやがって
哭く喚く天の声なのかよ
ひゃっひゃっひゃっ
ああキノウの蝶々だなこれ
地に目を遣る
激しい雨に打たれ打ちひしがれて
飛ぶ事諦めさせられ
死んで行った美しい揚羽蝶
その美し過ぎる屍はヌルリ輝く
まるで嬉々として残酷シャワーに晒され
爆音警報鳴り止まぬ中
びしゃびしゃ飛翔しようという
抵抗の姿を見る
それは神々しく狂おしくも無残解体へと変容し
黒いアスファルトに貼り付けられる結局
その燻んだ翅模様、死んだ一昆虫の微々たる光
ぺたりと存在しています、ばらばらばら
ひとごとでも無かろうに、ククク笑いが込み上げる
死への面影だけは身綺麗にしておきたいものだ
犬猫病院から帰った
郵便局で
手紙を出して
海によってきた
秋の空
みてた
帰りにカナダビール屋で
缶ビールを
買ってきた
詩をひとつ作り
カレーも作るはずだったが
飲んでしまった
夏が終わり
犬のモコ
すこし元気になってくれた
うれしい
ビール
美味しい
夏は終わったのかな
ことし
庭に
羽黒蜻蛉はこなかったな
いつも
梅雨の終わりから
夏に
番いで
蝶のように
浮かんでいた
浮かんでいたな
#poetry #no poetry,no life