広瀬 勉
#photograph #photographer #concrete block wall
these days
after the day
I am writing this
it’s morning today
the west mountain is under the gray sky
the sky is dark gray at the top and light gray at the bottom
the sky
it is doubled
the sky near the mountains
white
・
I shall go irrespective of the weather *
ここのところ
日を過ぎて
これを
書いている
今日は朝になった
西の山が灰色の空の下にいる
空は
上が暗い灰色で
下が薄い灰色になっている
空は
二重になって
いる
山際の空は
白い
・
私は天気がどうであれ、行くだろう *
* twitterの「楽しい例文」さんから引用させていただきました.
#poetry #no poetry,no life
釘を踏み抜いて土方が出来なくなり、日野にあった血液検査のラボの徹夜の仕事に変わった。皆肝炎に罹って辞めていった。肝炎は勲章のようでさえあった。休憩室のMTVではレッグウォーマーのマドンナが「ライク・ア・ヴァージン」を唄っていた。そこで知り合った男からSGを借りて、週一で「unknown happiness」とか「河口湖畔にて」といった曲を練習していた。人体内部の病巣を見すぎて顔面がボコボコに腫れるので米軍基地の草刈りの仕事に変えた。朝、岩田を起こしてはキャンプ座間やキャンプ相模原に行った。その頃はよくダモのDUNKELZIFFERを聴きながら仕事していた。ライブは自分で企画しようとすると、国立公民館以外にはできそうなところはなかったので大抵はそこの地下音楽室でやっていた。貸してくれ易そうな「常磐会」という名前にして申し込んでいた。
マヘルが自分で発表したアルバムは、一九八五年の「マヘル・シャラル・ハシュ・バズ 第一集」と、「pass over musings」という二つのカセットだけである。「・・第一集」のタイトルは、「サヌルリム第一集」からの借用で、以前のNYの断片や、今井次郎ベースの京都のコクシネルなども入っていて、マヘルというよりその時点までの集大成的なニュアンスが強いが、「pass over musings」は純粋にマヘルで、テレヴィジョンで言うなら二枚目である。タイトルはジョイ・ディヴィジョンから取られていて、誰もその歌詞の意味を考えてみようとはしなかった八〇年代初期に、瞑想を拒否し、黙想を黙々に伏して、中天から家々の戸口に付けられた血を確認しようとしている。ジャケットの写真は浩一郎が釜山で撮ってきたもので(当時の釜山ではメイヨ・トンプソンとデヴィッド・トーマスの絵葉書が売られていた)、赤い文字部分は当時の、一字一字シールを貼るやり方で作られている。国立の北口から恋ヶ窪の方に上った台地にほら貝のスタッフが始めた、当時は珍しいピザのテイクアウトもできるハイカラな店が出来て(ヒッピーというのはいつもハイカラなものなのだ)、そこで三谷がカセットのダビングをさせてもらって編集して作った。作れば五〇部は売れた。それが昔も今も変わらない「スマートなオーディエンス」の規模であった。園田による録音が残っていた八六年二月の国立公民館での演奏は、「pass over musings」の発売記念として企画されたものである。対バンは光束夜で、彼らのその日の演奏もレコードになっている。
#poetry #rock musician
evening
I came home
the woman
she didn’t go home
moco
she must have been asleep
she looked up on the sofa
in the garden
I made her pee
on TV news
the prime minister of this country was talking
I also saw the face of the governor of tokyo
warm the miso soup
I ate the rest of the Masuzushi that Arai sent me
in the fridge
new year’s red and white kamaboko and datemaki remain
・
Help yourself to the cake, please *
夕方
帰った
女は
いなかった
モコは
眠っていたのだろう
ソファーで見上げた
庭で
おしっこをさせた
TVのニュースで
この国の総理が話していた
東京都知事の顔も見た
味噌汁を温めて
荒井くんが送ってくれた鱒寿司の残りを食べた
冷蔵庫には
正月の
紅白の蒲鉾と伊達巻が残っている
・
どうぞケーキを自由にお取りください *
* twitterの「楽しい例文」さんから引用させていただきました.
#poetry #no poetry,no life
世界電池に腐った金柑
謙遜な貧乏籤の男
違いを再び目にすることに
患難とか処刑とか
南らしい真逆のイントネーションで
両親を選ぶ時自分が入ることになる胎を
#poetry #rock musician
今年も赤いチェックの半纏をクローゼットから出した。
肩にかけるだけでも温かい。
今年はよく雪が降る。
空もどんよりで暗い。
将来は暖かい所に住みたいと小さいころから思っていたけれどそれに拍車をかける。
そうでなくても未曽有の2020年だった。
明日が必ず今日のように来るとは限らないということを思い出させてくれる。
色んな人の人生が変わった。
そして、これからもきっといつもより早い速さで変わっていくのだろうと思う。
年末、不燃物のごみ袋、可燃物のごみ袋がベランダにたくさん並んだ。
使い古したキッチン用品、着なくなった洋服、不要になった書物・・・・・。
すっかりこぎれいになった部屋を見渡すとすっきりした気分になった。
ごみを収集場である場所まで運ぶとすでにたくさんのごみ袋で埋まっていた。
みんな同じだなぁとなんだか嬉しくなった。
普段顔を合わすこともない、隣に誰が住んでるか分からない集合住宅でも、ここでは間接的にみんなきちんと生きていることが分かる。
年末にきれいに部屋を整え、元日を清い心で迎える。
明るい未来を信じて。
今年は何十年かぶりに「おせち」というものをお店に頼んだ。
わたしの2020年最後のミッションは大寒波が来ると言われる31日に歩いて30分程のお店からおせちを持って帰ってくること。
この文章が載るころにはそんなおせちを食べているのかな。
小さい頃は何事にもきちんとしていた祖母が1つ1つ手作りで何日も前から作っていた。
黒豆、かずのこ、だし巻き卵、煮物・・・・・・。
お正月が過ぎても残っているそれらを見てぶつぶつ文句も言っていたけれど。
そんな思い出も今では大分忘れてしまった。
自分の人生が大分進んだということなのだろうか。
それならばこれからどんな日々を紡いでいこうか。
悩んだところで答えは出ない。
「今」を生きてみようと思う。
みなさんにとって良い1年になりますように。
男女の間で何かあった
少女は傷を負い
血を流しながら夜の町をよろよろと歩く
倒れてしまう
少女はこの辺りの住人だが
道行く人はだれも少女を知らなかった
少女もだれも知らなかった
汚い靴底が鼻先をかすめザクザクと軍靴のように歩きすぎる
星を見ていた
ぐしゃり
ブーツのかかとに嫌な感触があり
私は少女の顔面を踏んだ
少女の頭部がアスファルトの割れ目に斜めにめりこむ
翌朝。
大人たちが数人集まり、足跡だらけの少女に土をかける
私も 大きなシャベルでかけている
土が入り、大きく見開いた少女の目から涙がこぼれる
もう 空は見えない
コンクリートを流して固め、舗装が終わった
大人たちはそれから別の家に行き、倉庫の下の土をかきだし、
家出に失敗した少年をそこに突っ込みコンクリートのふたをした
若者を埋める町 足の悪い老人が押し車を押しながらたくさんの買物を
運んでいる 食べきれないほどの食料を運んでいる
髪を染め、あちこちに穴を開けてピアスをし、タトゥーを入れ、化粧をし、
化粧をし、化粧をし、
何度も何度も鏡を見てやり直し、それでようやく外に出た
少しだけ楽しい時間があり やがて傷つき
倒れ、道に寝てまっすぐに星空を見た
毎晩スマホの画面で見ていたゼウスとエウロペのロマンスを見ていた
アスファルトの下に 少年少女たちの青春が埋まる
彼らは年取ってから掘り出されはじめて深く呼吸をし町を見まわし
曲った足でよろめきながらも、かつて血を流してさまよった道を
新しい若者を踏んづけながら 生きるために
歩く
つぎはぎだらけの舗装道に朝日が射す
道はいつも少し温かい
猫が日向ぼっこをしている
私はときどき足を止め 道端の草花の写真を撮ったりもする
(12月某日、西小岩で)
morning
we visited the grave of my mother-in-law
I thought I would go to Sengen Shrine to pray, but I didn’t
because we didn’t have the amulet last year
at the station building
I accompany a woman to buy shoes
then
the woman
because she says she will meet her friends
with moco
I returned by car
go home
I called Mr. Sone
Mr. Sone was stranded in Tokyo
he said he would send me Mr. Hara’s calendar
looks fine
was glad
in the afternoon
buy enoki mushrooms at the supermarket
by the way
I came to see the sea
windy
rabbit was bouncing in the sea
I didn’t bring Moko because it’s cold
there was a cloud above the peninsula
there was no angler in the seaside park
once
someday
・
Now he took a walk, now he enjoyed fishing *
朝
義母の墓に墓参した
帰りに浅間さんにお参りに行こうと思ったが
去年のお守りを持っていなかったので
駅ビルで
女が靴を買うのに付き添い
それから
女は
友だちと会うというので
モコと
車で帰った
帰って
曽根さんに電話した
曽根さんは東京に足止めされていた
原さんの
カレンダーを送ってくれると言った
元気そうで
うれしかった
午後に
スーパーでえのき茸を買い
ついでに
海を見にきた
風が強く
海にはうさぎが跳ねていた
寒いのでモコは連れてこなかった
半島の上には雲があった
海浜公園に
釣り人はひとりもいなかった
かつて
いつか
・
彼はある時には散歩をし、またある時には釣りを楽しんだ *
* twitterの「楽しい例文」さんから引用させていただきました.
#poetry #no poetry,no life