stoned

 

工藤冬里

 
 

色んな色の 石があって
外を窺い 出て行く時の
突出して 融けやすい
赤を選んで 雨足は
岬のこちら側に 介入させる
水や日光や動物や人体に 介入の証拠を見るが
四国の この湾の分人画の中の人々に
名を 知らせなかった
利を取らないで 道の駅化した老人喫茶では
知らせそうになって 吐いた
遥か遠くに霞む 感情の
連鎖を断ち切り 階級差を利用する
色んな色の 石を投げられる 
見えなくても ちゃんとしているには
もっと 強い動機が
必要です 良心に
色んな色の 石を投げられる
鯨は遠く 離れていった
ありがとう 悲しい気持ちにはさせたくない
色とりどりの 石打ちの浜で
考え続けて 安らぎを
繋ぎ合わせるキルト 愚かな人は
無謀で 自信過剰です 
青い枠が 囲っている
あの人だけは 滅びました
見えるものが 見える人
見えないものが 見えない人

 

 

 

#poetry #rock musician

appellation chablis controlee

 

工藤冬里

 
 

鳶ひょろひょろ
山鳩が蹲って
ハッとしてgood
永遠に生きられないなら上絵も青花も徒労だ
技術を身につけることへの虚しさ
を告発する技術
としての
トレ・ユネール
川の水が来ちゃって遠くまでまっ茶だよ
昼ごはんは釣れたかな

 

 

 

#poetry #rock musician

黒板

 

松田朋春

 
 

自分好みのものを他人にも書かせようとして
すばらしい詩が今日もできあがる
湿った朝も乾いた夜も
ああもう何度も感じた
だから密室のようにまっしろい曇天に
あとから書き込んだに違いない鮮やかなインコを見つけて
大急ぎで写真を撮るのだ
どうせ消すのに

 

 

 

避難勧告・종(鐘)

 

工藤冬里

 
 

夜中に避難勧告言われても無理やわ命が大切なんやったら自分の命も大切にせなとか理屈では分かるがこういう時に本音が出らいな私の命は私のもんではないらしいんやけんどが私の身体は私の言うことは全然聞いておくれんのどすあははどすって京都の人みたいやなーじばんがゆるんで襦袢も緩みっぱなしや身体が動かんてならアルトーも言いよったな
ὑπωπιάζω I am hitting under(the eye) μου of me τὸ the σῶμα body καὶ and δουλαγωγῶ I am leading as slave 自分の目の下を殴って自分を奴隷として曳いてくて1cor9:27を 나는 내 自分の 몸을 身体を 사정없이 容赦なく 쳐서 打って 종 鐘 처럼 のように 부립니다 扱う と訳にしててそれでえんかなと思う非難韓国 それでも徴兵拒否に動機付けられた身体が「打てば響く鐘」なのであればそれは羨ましい限りでは避難所へ手を引っぱられてヨッコラセ

 

 

 

#poetry #rock musician

はこのないウタ

 

小関千恵

 
 

トレモロの奥に‬
鏡があるみたいで‬
‪ずっと la Alhambra が鳴っている‬

‪思い出とは
今歩いて拾うこと
‪あの噴水の曲がり角に‬は
‪痛みも喜びも‬、幻も
今、落ちている

‪生きる場所を底辺と呼び
‪はこのないウタはどこまで運ばれていくのか

‪じかんは地震のように揺れて
‪音楽はいつだって 生まれた瞬間に
思い出だった
幻のように
良いのか悪いのか分からないまま
生まれたときほど 生まれたまま

幻のことを汚れだとロルカは言った
‪老夫婦のセヴィジャーナスが弾けている
真っ白な世界で

永遠に届かない
雨の下で