Claudio Parentela
茎があり花があった
国旗のような花
見たことがある
動画になったブロードウェイ・ブギウギだ
%で報告だと
549万人のうち210数人だから2万6千人に1人、
助けは野獣ではなく別の国から行く
菓子は食べない
正しいところに逃げる
何がいけなかったのだろう
それぞれの魅力的な特性を併せ持っていたが
男女に分けた
どちらの特質も詰まった卵のようだ
持っているぜ
持っているわ
顔を覆え
限界を弁えるほうの慎み(humilityではなくてmodesty)
控え目だけではない蛍光緑
リズムの良いフォークのヒット曲のように
森恒夫のように怯えて
曲がった地層ごと重機は持ち上げた
葉脈の赤いアルト
マットな鉄の爆弾
読み書きできるようになる
思い付きで話さないと腰が痛い
鷹の飛ぶ青白い空
柄が見たことある
白いケチャップ状に溺れている
値切り方を教える
筆ペンの声
筆圧の変化は劇的だ
塩で消毒
勝手に映画を観ている
#poetry #rock musician
ころっ
できた
ころっ
またできた
右肩浮いて
まあるいまあるく
ころっ
まあるい頭初めて持ち上がった
初めての
頭を上げた姿勢だ
きょろきょろ
周りを見渡す
でも真正面にいるぼくを見てない
ベビーサークルのシーツに落ちた小さな埃
ころっと発見
ガラス窓の外
雑草ぼうぼうのお庭のシダのそよぎ
ころっと発見
まだぼくの方見ないな
頭をまあるく横に動かして
上に伸びてくスケルトン階段とんとんとん
ころっと発見
あっとお隣過ぎて気づかなかった
仰向けで口ぽかんしてコミヤミヤを見上げてる
こかずとんのまあるい顔
ころっと発見
そしてようやく
真正面にいるぼくを発見
まあるいまあるく
見開いた目が
見上げることしかできなかったぼくの姿を
真正面から見ている
見えているんじゃなくて
見ている
ああ、そういうことなんだ
ぼくもコミヤミヤのまあるいまあるくな顔を
「見ている」んだな
顔起こした同士のコミヤミヤとぼく
右肩からころっと
発見
また発見

20221225-DSC_5946-Edit
Nikon D810, Nikon AF-S NIKKOR 24-120mm F4G ED VR
写真は見ているときにだけこちこちと時を刻む。
未来へと進むのでもなく過去へと進むのでもなく、
いま現在・この時とでもいうべきものですら無い。
それでもなおこのタブローを見ているあいだだけ、
なにものかが、いま・ここに・ある。
意識は物そのものの容れものではない。
意識は現象のスクリーンでは無い。
見る意志のないところに像は結ばない。
見る意志のないところに意識は現れない。
見る意志のないところに時間は現れない。
時間は意識そのものなのだ。
写真とはそのようなことを指し示すタブローである。
Masayuki Kano
ある夏の日の朝、突然あらゆる交通機関が停まってしまった。
大勢の人が職場へ行こうとしても、電車もバスもタクシーも動いていないのでどうしようもない。
その結果、国民の大半が丸一日自宅待機の状態になってしまったが、
このことについて当局からの発表は何もなく、マスコミも何も伝えない。
人々は疑心暗鬼に駆られながら眠れない夜をすごしたのだが、
夜が明け、翌朝になっても事態は何も変わらず、
電車もバスもタクシーも、まったく動いていない。
ここ首都圏から少し離れた海辺の旅館では、朝から宿泊客たちが大広間に集まって、
三々五々ああでもないこうでもない、と口々に自分の意見を述べるのだが、
相変わらず確かな情報はどこにもない。
旅籠のおかみの老婆が、勘定場から出てきて、最新の国連情報を披露したが、
その話の中にも、今回の事件に触れた発表は何もなかった。
すると、なぜかおらっちの弟の善チャンが出てきて、母の愛子さんから聞いた話を始めたので、
何か重大発表かと思ったみんなが耳を澄ませると、案に相違してこんな昔話だった。
今からおおよそ半世紀前の昔、
夏場は臨海学校だったその旅籠で、中津川のおばさんは、まだ幼かった愛子さんに
「この世は所詮へのへのもへのやけど、とりあえず毎日早寝早起きせんといかんで」
と、噛んで含めたそうだ。
2024/1/23
きみたちの内に塩をふりなさい
(泣いてなんかいねえやい)
もしも片方の目玉だけが
しょっぱいのなら
抜いてしまいなさい
片側だけでこの川岸にいればいい
風景のついてない方の足も
切ってしまいなさい
きみたちはどこまでも
全体である必要はない
塩はよいものである
この町がほんとうに
片方の目玉だったらね