新・冒険論 17

 

帰ってきた

過ぎて
いった

景色は流れていった

きみは

工藤冬里の「棺」という名の詩集の
詩を

読んでいた

<そういう風にして、再びノスタルジーの契機さえ捉えることが出来るようになる>

そう
書かれていた

過ぎて流れていった

後に

歌は
生まれた