今朝も
早く目覚めた
曇ってた
それで河口まで走った
ノラたちは
いなかった
いつも
河口沿いのアスファルト道の
柵のうえにいる
黒猫と
白猫と
赤猫と
白黒の子猫と
黒い子猫と
いつも柵のところで
海を背負って
こちらをみている
ノラは
飼われているのではない
誰かたまに
餌をやるのかもしれないが
餌を
あてにしている
わけでもない
ノラは野良のことか
ノラは浮浪のことか
ノラは
雨の日や
晴れた日や
風の日も
みたことがある
しろい雲が青空にポカンと浮かんだ日に
ノラは
砂に埋もれた
テトラのうえにいた
ノラはノラで生きていくだろう
ノラはノラで死んでいくだろう