おとうと ***

 

無一物野郎の詩、乃至 無詩! 07     kenta様へ

さとう三千魚

 
 

叫びたい

ことが
ある

けど
叫ばない

話したいことが
ある

けど
話さない

おとうとは
レンゲ畑に佇っていた

バットを
振りまわしていた

レンゲの花が
咲いていた

一面に咲いていた

若い
若い

おとうとがいた

 

 

memo.

2022年5月28日(土)、静岡市の水曜文庫という書店で行ったひとりイベント、
「無一物野郎の詩、乃至 無詩!」で作ったななつめの詩です。

お客さまにお名前とタイトル、好きな花の名前を伺い、その場で詩を体現しプリント、押印し、捧げました。

タイトル ”おとうと”
花の名前 ”レンゲ草”

 

 

 

#poetry #no poetry,no life