暑いので
雨戸をしめて
エアコンを点けた
悠治さんの
シンフォニアを聴いてる
先週は
母の初盆で帰省していた
姉と兄に会い
仏壇に手をあわせた
大切なものたちが
奪われてく
西馬音内の盆踊りを長尾さんと見た
帰りに姉は
茗荷の酢漬けを持たせてくれた
暑いので
雨戸をしめて
エアコンを点けた
悠治さんの
シンフォニアを聴いてる
先週は
母の初盆で帰省していた
姉と兄に会い
仏壇に手をあわせた
大切なものたちが
奪われてく
西馬音内の盆踊りを長尾さんと見た
帰りに姉は
茗荷の酢漬けを持たせてくれた
Meeting Of The Soul (たましい、し、あわせ) Meeting Of The Soul
(たましい、し、あわせ) *太字は作者による
これが、わたしの ≪世界最短詩≫ への 返歌
Meeting Of The Soul (たましい、し、あわせ)
(し、あわせ)
午後4時に 散会した後 参加者たちは それぞれに
下町・浅草橋の さまざまな路地へと 去っていった
意気投合して「早くから開いてる 居酒屋、行こうや」
そんな可笑しな会話が ふっと耳に入ってきたりした
*************************
「命令 されなくても 出ていくずら
《世界最短詩》アゲイン なむあみだぶつ!!」
“シャローム”ではじまり “なむあみだぶつ”で沸点に達した
はじめての AA 参加だった…………… (いまごろ、あの人は、
盛夏の深い緑に覆われた 古都・鎌倉への道を 辿っていることだろう)
一緒にカソリック教会を出た“ナポレオン”が 呟いた
「“あまでうす”さんだったっけ
あの人、なんていうか・・・・・・ すげえ、かったな」
「・・・・・・・・・・・・詩人だよ 」と わたしは言った 「それにしても、
断酒ミーティングが終わると速攻で呑みに行く人たちもいるんだなあ!!」
わたしたちは、浅草橋の駅まで歩きながら お喋りをした
「呑むか、呑まないか 死活問題だなんて言うけどさ
おれにとっては本音を言えば どうだっていいんだ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「家族 持ったから。持って しまったもんだからさあ
覚醒剤やると 非合法だから 投獄されちまうけれど
ナポレオン 浴びるほど煽っても 酒は合法ドラッグ
だから厚生労働省が“病気”扱いにするわけだろう
アルコール病棟の患者への蔑視、犯罪者を見る目だ
それだけの違いじゃないか なんだか馬鹿々々しい」
「「神」は「紙」“霊性”に身をゆだねて、みずからを助ける、
ということなら “白紙”になることだ、って 思って
みるとしてさ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「なんだよー、“あまでうす”さんの受け売りかよ!?」
「いや、そうじゃない。取敢えず俺たち 何度かリセットは
してるわけだろう」
「まあな、でも俺の場合、まだ リセットとは言い切れない
迷惑をかけた家族が“しあわせ”になれるような 環境を
どうにか残してそして1人になって やっと“白紙”だよ」
「“白紙”って何でも描けるね“ナポレオン”さんはどんな
ことをやってみたいの? 無理に答えなくてもいいけれど」
金髪の靡く “ナポレオン”の薄青の サングラスが 光った
「死んでもいいから ナポレオンと覚醒剤に おぼれたい」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
太陽はみていた ────
わたしは、胸ポケットから 折りたたんだ 紙切れを出して
“ナポレオン”の 目の前に 開いて 差し出した ────
【 Meeting Of The Soul (たましい、し、あわせ) 】
「これ、ぼくが ミーティング中に書いた、詩なんだ」
「へえ・・・・・・・・・・・、“イマイ”さんも 詩を 書くのか?
“あまでうす”さんの詩より 長いし 何の こっちゃ」
「“ナポレオン”さんは 家族に“しあわせ”になれる
ような 環境をどうにか残して そして1人になって
やっと“白紙” になれるって 言ってただろう?」
「ああ、そのとーり ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「ぼくは リセットされつつあるいま 脳が反射的に
詩を選びとった その心の動きに 身を委ねるんだ
【 Meeting Of The Soul (たましい、し、あわせ) 】
それは、“詩”と“詩”の出会い たましいどうし
それをあわせる 詩、合わせ のミーティングだ」
「なーるほど、生きてくってほうを選んだわけだな」
「リセット(Reset)されつつあるいま 詩に心身委ね、
リボーン (Reborn)するそうできたら“しあわせ”」
“今井義行”と“ナポレオン”は「また、何処かで会おう」なんて
言わないで JR浅草橋 西口の構内で 別れ別れになった・・・・・・・・
*************************
立秋が過ぎたころ わたしはネットで調べて
『地域活動支援センターえどがわ』というNPO法人へ訪ねていった
13:00の「相談予約」 冷房の効いた 小会議室で
待っていると 若いにこやかな相談員が入ってきた
産休明けの はじめての面談になるとのことだった
彼女は「どんなご相談内容ですか?」と登録用紙
を差し出しながら わたしに尋ねた ─────
「相談内容をまとめてきたので 読み上げますね」
2016/08/10
今井義行/1963年7月13日生まれ いま53歳 離職期間7年
無職/秋葉原メンタルクリニックでうつ治療、アルコールデイケア参加
他に、西大島・肝臓内科治療受診中
精神障害者手帳3級保持➡平成29年3月31日失効(予定)
精神障害者年金3級➡平成29年8月を以て支給停止(予定)
≪現状 年金月額 6,5000円位≫
毎月10万円の赤字が出ており、このままいくといずれ「生活保護申請」へ
●手帳が失効する前に、また年金支給が打ち切られる前に、
自分の現状に合ったかたちで、社会復帰したい。
●目標収入➡月収手取りで6〜7万円 それでも毎月10万円の赤字は出る。
≪今後の生活相談≫
わたしは、詩人です。1991-2012年までに詩集7冊上梓しました。
詩作は、現在も毎日続けており、あと1冊でよいから、詩集を出したい。
詩集というのは、ベテランでさえ私費を投じる特殊な物なので、
制作費を捻出する必要がある。また、「時代」を捉える手立てとして
労働によって、世間の動きを捉える必要があると、切実に思っております。
治療は長丁場となる見込みなので、
時間的、環境的に自分に合ったかたちの
就労形態を希望➡平成29年 4月からが目標
≪具体例≫
◉在宅ワーク(元編集者なので、校正、テキスト入力など)
◉組織体に適合しないので、近場の会社でパソコン入力など個人ペースでできる仕事
◉高齢者のお役に立ちたいので、資格は持っていないが、デイサービス勤務 以上です
「今井さん、これから多くの チャンスがあるわ」
相談員は 事務室に 戻って A3の紙を 封筒位の
大きさに たたんだ “つぼみ・8月号” と いう
登録者向けの パンフレットを わたしに手渡した
「今井さん、これにあなたの詩を載せてみない?
800部発行してるから800人の手許に届く
言葉を通じて出会いたい それが願いなのでは」
「相談員さん、ぜひ書かせてください 人の手を
握るように 詩を 届けられる好機と想います」
*************************
使える 紙面の スペースに 制限が あるために
わたしはかつて書いた 詩のメモから1つを探し
次回の相談日に 間に合うよう手を入れていった
そうして、出来上がったのがこのような詩です
還暦
今井義行 (詩人)
あと7年 経つと 還暦になる
初老だ
いまからが ねばりどきである
数年間横たわりつつ療養をした
動かないから当然脂肪がついた
早く社会で 脂肪を燃やしたい
すいすいと動いて信頼されたい
ところが寝ている時間がとても
長かったので脚の筋肉が落ちた
階段の昇り降りが手擦りを掴み
休み休みでないと歩けなかった
会う人ごとに 「肥ったね」と
言われないように節制している
一人一人に事情を話すわけには
いかないので 動く事だと思う
そうして無駄なものは振り落し
有効なものを 奪いかえすのだ
白髪が増えても自然現象だから
堂々としていれば いいはずだ
眠ってばかりいた 眼を凝らし
街の風景をつぶさにながめれば
働いている中高年がたくさんだ
それは油彩の絵のようでもある
油絵の具の多彩な盛り上がりが
その人の 歴史になって見える
あと 7年 経つと 還暦になる
初老だ
歩いていくとふくらはぎが痛い
◉ ご感想をお待ちしております
swrd21@aol.com
感想のメールは いつか 頂けるでしょうか・・・・・・・・
(完)
Addiction (依存) Addiction (依存) Addiction (依存) Addiction (依存)
Addiction (依存) は、転移する病 *太字は作者による
酒からカカオへ 酒からバタアへ 酒から賭け事へ
酒から電子群へ 酒から愛慾癖へ 酒から全対象へ
その果てには、連続飲酒に みずから 帰還したり
*************************
わたしは、東京・浅草橋会場の AAに 参加した ことがあります
真夏の午後の 浅草橋・西口から 指定会場の カソリック教会
までには 幾つも幾つも立ち呑み屋があった
ブラックアウト(昏睡)してくださいと言わんばかりのひなびた
街の光景に コップ酒の匂いが 煩わしかった
昼に夜は海鮮居酒屋になる店で日本酒が合う
マグロ定食なんてものを頼んでしまった……
わたしはドアを開いて「初めてきました」と
浅草橋会場の人たちに告げた─── そして
さまざまな年齢層の アルコホーリクたちに振り返られた
・AAはどのような宗教、宗派、政党、組織、団体にも縛られていない。
また、どのような論争や運動にも参加せず、支持も反対もしない。
*引用 太字は作者による
と いうけれども…… また、
*誤解を受けやすいのは、AAの回復のプログラムに
スピリチュアルな力を受け入れるという概念があるからでしょう。
このスピリチェアルな力をAAでは「ハイヤー・パワー」と呼び、
日本語では「自分より偉大な力」と呼んでいます。
*引用 太字・下線は作者による
と いうけれども……、
それは、仏教国とは言い難い日本ではアタリマエの
捉えられ方で 教団と想われても 仕方ない気がする
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
翻訳のされ方に安易なところがあったのではないか
浅草橋会場の その日の ミーティング・リーダーが
カソリック教会の 清潔で 簡素な 無料の 会議室で
10人ほどの 参加者たちに 向かって 語りはじめた
彼は40歳台後半位の 痩せて目のつりあがった男だ
「前任のリーダーから 司会進行を 引き継ぎました
“イズム”です 酒に関わりのある エピソードなら
どのようなことでも結構ですからお話しください
わたしは前任者のように皆さんを裁きはしません」
(いきなり、不在者裁判かい)
「シャローム。* よろしく お願いします、“イズム ”─── !!」(参加者)
「では、はじめて参加の “イマイ”さんから時計回りで」
*シャローム/ヘブライ語で「平和」
「わたしは 今井義行といいます 53歳です 本名で参加いたします
(ニックネームをつける必然性をわたしは別に感じはしなかった)
30歳台後半から連続飲酒 退院後アルコールデイケア通所中です」
・・・・・・・・以下、略。・・・・・・・・
「シャローム。はじめまして、“イマイ” !!」(参加者)
「わたしはナポレオン 32歳です 13歳の時に友だちの家で呑んだ
ナポレオンが旨かった!以来連続飲酒 覚醒剤で服役 妻子あり」
・・・・・・・・以下、略。・・・・・・・・
「シャローム。はじめまして、“ナポレオン” !!」(参加者)
ナポレオンもはじめての参加者だった 金髪に薄青のサングラスが光る
「では、つぎの方」(“イズム”)
「こんにちは、“枕草子です”」
「シャローム。こんにちは、“枕草子”!!」
“枕草子”は、30歳台半ば位の白髪混じりの女だった
「わたしは、酒量が最大だった時の話をいたします
アルコホーリクと診断される前までは500mlの缶ビールを
1日2本呑むのが日課になっていました
が、毎朝コンビニに買いに行くのがメンドーになりました
それで500mlの缶ビールを4ダース48本 箱買いしました
そして 届いた途端 激しい飲酒欲求に 見舞われまして
その日のうちに 48本 全部呑んでしまったのでした」
(う、上には上が あるものだ、なんて考えは自己正当化!?)
「では、つぎの方」(“イズム”)
「こんにちは、“チチチチボーン”です」
「シャローム。こんにちは、“チチチチボーン”!!」
“チチチチボーン”は、頭頂が 丸く禿げた初老の男だった
「おれぁ、下町の酒屋のせがれなもんだからさ
小学校1年のときから 親に隠れて ちびちび
1升瓶から いただきはじめてさぁ、
やめられなく なっちまって 高校生のころには
毎日部屋で 1升空けるようになってさ
最高2升呑んでたねぇ 失禁してズドンと倒れて
救急搬送されていくとき 無茶苦茶あばれながら
救急車の中が銭湯の湯船に想えて おれのほかに
5人の男がお湯に気持ち良さそうに浸かってたね
いまは断酒してるけど 連続飲酒歴60年であります」
(や、やまいの 武勇伝の お披露目かな……)
「シャローム !!」「シャローム !!」「シャローム !!」
「こんにちは、鳴門金時です」
「シャローム。こんにちは、“鳴門金時”!!」
“鳴門金時”は、杖を使っている よく長髪を掻き上げるだった
「わたしは、大学卒業後 大学院へ進み 研究者生活に
入りましたが 研室に日々こもって 神経を消耗する
ことを 繰り返していく内に ウィスキーのボトルを
手放せなくなり初めはグラスでロック1杯でしたが
やがてそれでは満たされず 直接 ジャックダニエル
をラッパ呑みするようになり 入院前には 1日2本
空けてました 結果、アルコホーリク特有の 大腿骨
骨頭壊死になりました ご覧の通り “ちんば”です
50に手が届く今になっても 結婚願望はありますね」
「シャローム !!」「シャローム !!」「シャローム !!」
……………………………………………………………
「こんにちは、“あまでうす”です」
「シャローム。こんにちは、“あまでうす”!!」」
「わたしは 酒とは 直接には 関係ありませんが
一発 《世界最短詩》なるものを かますずら」
「シャローム。 “あまでうす”!!」
「《世界最短詩ぃ》 いくずらー !!」
「シャローム。 “あまでうす”!!」
「むちゃくちゃでござりまするがな」*引用 太字は作者による
「シャローム !!」「シャローム !!」「シャローム !!」
(ば、ばくだんが 一発 落とされたっ !!)
(も、もしかしたら、この人は………
佐々木 眞さんという わたしの好きな詩人なのでは)
(御成敗に 鎌倉から 浅草橋へ 訪れたのでは)
“言いっ放し、聞きっ放し”人々同士の口論には 発展させない
それがAA(匿名のアルコール依存症者たち)ミーティングの前提
「シャローム !! シャローム !! って繰り返しているが そいつは
神様、神様って 繰り返しているのと 同じことずら─── !!」
「………………………………………………」
「ハンドブックに、・AAはどのような宗教、宗派、政党、組織、団体にも
縛られていない。って書いてあるけど 何回読んでも けたくそわるいずら!!
それに 日本語では「自分より偉大な力」と呼んでいます。って書いてあるけど
それは、しょうもない日本語ずら!!
翻訳するなら「神」は「紙」と翻訳していただきたいずら!!
“霊性”に身をゆだねて、みずからを助ける、ということならば
わしらは“白紙”になることなんだから
わしらは“白紙”どうし、自由に発言していいはず、ずら!!
ちなみに わたしは、“阿倍蚤糞”に腹が立ってストレスの塊になったずら!!」
「シャローム。“あまでうす”!………………その発言は、
ミーティングルール違反ですよ……………………………
…………………………………………………………………
参加者が動揺してしまうので 退出をお願いいたします」
「命令されなくても 出ていくずら
《世界最短詩》アゲイン なむあみだぶつ!!」
(続く)
Meeting Of The Soul (たましい、し、あわせ) Meeting Of The Soul
(たましい、し、あわせ) *太字は作者による
Meeting Of The Soul (たましい、し、あわせ)
(し、あわせ)
*************************
わたしは、東京・浅草橋会場のAA*に参加したことがある
*AA(アルコホーリクス・アノニマス=1935年アメリカ設立
「匿名のアルコール依存症者たち」の略)
会場は カソリック教会の1室で義務のない献金で自立しているために
そのような会場が選ばれるのだろうな、と想った
真夏の午後の JR浅草橋・西口から 会場のカソリック教会
までには 幾つかの立ち呑み屋があった
スリップ(再飲酒)してくださいと言わんばかりのひなびた
街の光景に コップ酒の匂いが 滲みていた
わたしはドアを開き「はじめてきました」と
浅草橋会場の人たちに告げた ─── そして
さまざまな年齢層の アルコホーリクたちに振り返られた
[2つの発言を導入として]
「わたしは 今井義行といいます 53歳です 本名で参加いたします
(ニックネームをつける必然性をわたしは特に感じはしなかった)
連続飲酒30歳台後半から 退院後アルコールデイケア通所中です
本来家に1人で居ることが好きでやりたいこともあるのでそれが
断酒に結びつくと考えているのですが入院していた病院から患者
がどのように生活していくかの指針として同じ病気を持つ人たち
のミーティングへの参加を 強く勧められて 今回 まいりました」
「シャローム。* はじめまして、“イマイ” !!」(参加者)
*シャローム/ヘブライ語で「平和」
「わたしはナポレオン 32歳です 13歳の時に 友だちの家で呑んだ
ナポレオンが旨かった! 以来 連続飲酒 覚醒剤で服役あり 妻子
あり 家族には泥酔して部屋で壁をぶっ壊したり 暴言を吐いたり
して 迷惑を かけつづけてきました 反省はしています 妻子が
わたしを見捨てないでくれたことは ありがたいことと思います」
「シャローム。はじめまして、“ナポレオン” !!」(参加者)
ナポレオンも はじめて参加した人だった 金髪に薄青のサングラスが光る
*************************
[ミーティング中の想いを中間報告として]
いま、たましい、は、しあわせ かしら・・・・・・・・・・・・?
わたしは、断酒のための「自助グループ」にはもう参加しないな
なぜなら、のこりの人生の目的は 「断酒」ではなくて、
わたしという 命がたどる 軌道での 人々とのまれな
邂逅。「たましい、詩、 ──・・・・・詩、合わせ」であるからです
邂逅。って 同病者の 集いに宿るわけではないと想う
例えば わたしの誕生日1963年7月13日生まれの人が
集ってミーティングして 生まれるのは空気の共有位だ
空気の共有等では駄目なの ソウルが、欲しい の !
それは、わたしが 「詩」を 書いてきていること
それゆえの 自我でもある かも 知れないけれど
ソウル、って誰か それは お互いの在り方を詩から
全方位的に受け止め合える言葉の配置であるあなた
人間は 【言葉の配置】その連続組み換えで出来て
いる だからさっきのAさんといまのAさんは違う
「自助グループ」って 人に救ってもらうことでもないが
自分で自分を救うことでもないと想う 現代(いま)の医学では
不治の脳疾患とだけ 解っていて 誰にも助けられないから
「霊性」の手に誠実に身を 任せて 誰のせいでもないとして
“言いっ放し、聞きっ放し”人々同士の口論には発展させない
「呑みたい」「隠したい」「狂いたい」「死にたい」OKだ
「呑むなよ」「隠すなよ」「狂うなよ」「死ぬなよ」NOだ
≪引用始め≫ *太字は作者による
ミーティングハンドブックより
『神様、私たちにお与えください。
自分に変えられないものを受け入れる落ち着きを、
変えられものは変えてゆく勇気を、そして、
二つのものを見分ける賢さを。』
[AA序文]
アルコホーリクス・アノニマスは、経験と力と希望を分かち合って
共通する問題を解決し、ほかの人たちもアルコホリズムから回復
するように手助けしたいという共同体である。
・AAのメンバーになるために必要なことはただ一つ、
飲酒をやめたいという願いだけである。会費もないし、料金を払う必要もない。
私たちは自分たちの献金だけで自立している。
・AAはどのような宗教、宗派、政党、組織、団体にも縛られていない。
また、どのような論争や運動にも参加せず、支持も反対もしない。
・私たちの本来の目的は、飲まないで生きていくことであり、
ほかのアルコホーリクも飲まない生き方を達成するように手助けすることである。
AA・12のステップ
【ステップ1】
私たちはアルコールに対し無力であり、思い通りに
生きていけなくなっていたことを認めた
【ステップ2】
自分を超えた大きな力が、私たちを健康な心に戻してくれると
信じるようになった
【ステップ3】
私たちの意志と生き方を、自分なりに理解した
神の配慮にゆだねる決心をした
【ステップ4】
恐れずに、徹底して、自分自身の棚卸しを行ない、
それを表に作った
【ステップ5】
神に対し、自分に対し、そしてもう一人の人に対して、
自分の過ちの本質をありのままに認めた
【ステップ6】
こうした性格上の欠点全部を、神に取り除いてもらう
準備がすべて整った
【ステップ7】
私たちの短所を取り除いて下さいと、謙虚に神に求めた
【ステップ8】
私たちが傷つけたすべての人の表を作り、その人たち全員進んで
埋め合わせをしようとする気持ちになった
【ステップ9】
その人たちやほかの人を傷つけない限り、機会あるたびに、
その人たちに直接埋め合わせをした
【ステップ10】
自分自身の棚卸しを続け、間違ったときは直ちにそれを認めた
【ステップ11】
祈りと黙想を通して、自分なりに理解した
神との意識的な触れ合いを深め、
神の意志を知ることと、それを実践する力だけを求めた
【ステップ12】
これらのステップを経た結果、私たちは霊的に目覚め、
このメッセージをアルコホーリクに伝え、
そして私たちのすべてのことにこの原理を実行しようと努力した
※誤解を受けやすいのは、AAの回復のプログラムに
スピリチュアルな力を受け入れるという概念があるからでしょう。
このスピリチェアルな力をAAでは「ハイヤー・パワー」と呼び、
日本語では「自分より偉大な力」と呼んでいます。
≪引用終り≫
輸入品としてのハンドブックは 翻訳されると【神】
という 言葉が多用されて 患者たちに 届けられる
そうなると ハンドブックは 【聖典】のようになる
酒を絶つ以前にこれら文言に戸惑う患者たちは多い
ハンドブック序文に「AAはどのような宗教、宗派、政党、組織、団体
にも 縛られて いない。」と あるではないか、と
(続く)
熱波のなかを
漂うように歩く
日付変更線を越えたのは
ずっと前のことなのに
うまく足を地面に着地できなくて
手も足のようにつかわなければと思いながら
森のように大きな公園につきあたる
高層ビルに囲まれた
四角いセントラルパーク
そこは むかし 羊のいた牧草地だったという
羊のかわりにヒトがたくさんいて
海辺でもないのに水着になって
芝生の上に寝転がり 肌を焼いていた
影のないヒトたち
わたしは過去から迷い込んだ
一匹の羊なのかもしれない
南中する太陽の下で
チキュウ、チキュウ、と
青いガイドブックを指さして
にやにやしながら囁きあうヒトがいた
知ってるんだ
チキュウ、ってニホン語
可笑しくなって
バアハハハ!
笑ってしまった 羊のくせに
わたしはチキュウではありませんよ
しかもこれは20年も前に買ったのを再利用しています
ワタシハ羊ナノデス
牧草地をぴょーんぴょーん跳ねる
羊ナノデス
真夏の昼下がり
客の出払ったホテルの
宙空に吊り下げられた中庭に迷い込む
ぴょーんぴょーん
ぴょーんぴょーん
ビルの壁で囲まれた
ゼリー状の無重力地帯
気狂いじみた暑さが
身体に粘り付いてくる
きついカクテルをたてつづけに注文して
喉を潤す
羊のくせに
溺れる
ベッドみたいに大きなソファの上で
羊のくせに
羊だから
ガラス張りの天井は
床だったのかもしれず
いつのまにか
チキュウ、を 手放す
羊のくせに
ウールを脱ぎ捨て
水着になろう
わたしを助け出さないでください
わたしを連れ出さないでください
この街は
たくさんの時間が同時にあって
捲られる書物のペエジのよう
風が吹くたびに
閉じたり開いたりしている
だから
ぴょーんぴょーん
ぴょーんぴょーん
わたしはペエジを竪琴にして
漂っていたい
ぴょーんぴょーん
ぴょーんぴょーん
笑う羊として
だから
空白※この作品は「ひょうたん」45号に発表した「宙空にて」を再度大きく改稿した。
空白※チキュウ…『地球の歩き方』シリーズ(ダイヤモンド・ビッグ社刊)のこと
初盆に
新庄まで
新幹線で来て
奥羽線で湯沢まで帰ってきた
新庄から
湯沢に抜ける間の
景色が好きだ
みどりの稲穂のひろがる向こうに
里山がある
毎日
書こうとしている
詩の構造がここにある
うみそらくもそうもくとりわれ
その先にない母がいる
愛ちゃんは
がんばった
愛ちゃんはがんばったが
接戦で
負けた
錦織はがんばった
接戦で
錦織は勝った
どちらも相手がいて
相手も
勝ったり
負けたりする
終わって
ふたり抱き合うが
どうなんだろう
愛してるわけではない
こころが震えてる
ある日のこと、金に困って往生していたら学生時代の友人にぱったり出くわしたので、これ幸いと窮状を打ち明けたら「万事俺に任せろ」という。
友人はその場で茂原印刷の茂原社長に電話して、「いつものように、あれを印刷してやっとくれ」と頼んだ。
おいらが「あれって何だ?」と尋ねると、「ほら、これと同じ偽札だよ」と言って、本物そっくりの1万円札を見せた。
「2時間ほど経ったら、茂原印刷へ行ってみな。出来たての新品が100枚、首を揃えて待ってるぜ」というので、白山下まで行ってみると、果たしてその通りだった。
やった、やった、ヤシカがやった!
鬱から躁に舞いあがったおいらは、クラスのマドンナだったつうちゃんとまりちゃんを電話で呼び出し、久しぶりに酒池肉林の宴を開いたんだ。
そしてピン札で勘定して、ご祝儀に2人に10枚ずつプレゼントしてから、らりらりらあんと歌いながら帰宅したんだ。
ところが翌日のお昼ごろ、おいらは、突然土足で踏み込んできた刑事に叩き起こされた。
なんと、つうちゃんとまりちゃんが、今朝横浜銀行の窓口で、おいらの渡した万札を、別のお札に両替してくれと頼んだ、というのだ。
そこでおいらは、「だから良家の御嬢さんは嫌いだよ」とぼやいたが、後の祭りだった。
空白空0家並みはいっせいに
空白空0火を噴く
空白空0終日 天を焦がして
空白空0焼きつくす
空白空0帰りを待ちわびて 子どもらが
空白空0銀行の石段に
空白空0たどり着く
空白空0母は すでに
空白空0かげに すぎない
空白空0扉は 開かれなかった
空白空0子どもらのおにぎりのためのお金は
空白空0運ばれることは
空白空0なかった
髪のながい女がひとり
ドームのまえの道を
川沿いに歩いている
甲高い声で
空に向かって 歌を歌う
愛を 平和を
誰からともなく起こった笑いは
小学生の一団に 広がっていく
祭りのように
秋空の下 楽しげに
繰り広げられる 平和の学習
天井を抜けたドームの
あばらの向こう
青空が突き抜けていく
ドームからは
ひん曲がった鉄骨が 数本
ぶら下がってはいても
かつて 焼けただれて
人々が流れた 元安川が
濃い水をたたえ
女のかげを
映している
https://m.youtube.com/watch?v=
🌠ピアニストのYoriko Hattoriさんとのコラボです❣️
ベートーベンピアノソナタ第2楽章第22楽章
水尾根、水脈が見える。この川の流域に広がる田畑に
流れている、ほんとうにひんやりとした水の流れや行
方を見つめてみる。叡山の、たくさんの行者である修
行僧が、あるときは、急登、急降の…………
…………
むらさきの さきの なすの
たねの わたされた 白紙の たたまれた ことばの
脈
空0脈搏
静脈
空0脈管
山脈
空0命脈
乱脈
この民家の前を通るとき、なんだかそちら側に遙かが
見えるようで不思議だなあと思っていた。
季節ごとの小さな花が、絶妙なバランスで植え揃えて
あった。規則正しくではない。だからバランスと言っ
ても均整がとれているという意味ではない。
――わたしの住んでいる家の前の景色をこしらえまし
たという意味で、ある種の創意で、庭がしつらえられ
ていた。
夏になったから、目前にぱっと暴かれたかのように、
ひまわりが立っている。
そんな趣向を、その人は持ち合わせていなかった。
おばちゃん、死んだんやろか。
水の峰に、かすんだんかなあ。
そういうことをしらせにくるんだよ
空0蒸
空0搏
打ち返してくる、静かなドラミング。
奥深いところでは、きんきんに凍えている。
地上に出て
きつい日差しに溶けて
なんだか、かすかな…………
ふるるるる、かちりん、しなに
しなに、しなん。ぴ、ぴ。ぴっぴん、
夏に、立っている。
黄色くなった人。