愛 ***

 

無一物野郎の詩、乃至 無詩! Part2 009     ryuji さんへ

さとう三千魚

 
 

ハナミズキの
花が

咲いてた

きみの
庭に

咲いていた

空を見あげてた
ハナミズキ

ぼくの花
咲いてた

 
 

***memo.

2025年8月23日(土)、
浜松「はままちプラス」で開催された”再詩丼”にて、
“無一物野郎の詩、乃至 無詩!” 第40回、第2期 9個めの即詩です。

タイトル ” 愛 ”
好きな花 ” ハナミズキ ”

 

 

 

#poetry #no poetry,no life;

わがまま ***

 

無一物野郎の詩、乃至 無詩! Part2 008     sakurako さんへ

さとう三千魚

 
 

ひるの月を

見たことが
ある

青空に
やわらかい

浮かんでた

儚い
夢を

忘れてる

駄々をこねて
泣いた

ことがあった

 
 

***memo.

2025年8月23日(土)、
浜松「はままちプラス」で開催された”再詩丼”にて、
“無一物野郎の詩、乃至 無詩!” 第40回、第2期 8個めの即詩です。

タイトル ” わがまま ”
好きな花 ” ヒルザキツキミソウ ”

 

 

 

#poetry #no poetry,no life;

水道水を飲む女

 

工藤冬里

 
 

水道水を飲む女
水道水を飲む女が
バリケードにピアノを運び込み
白昼の奪略を懼れない
白昼の奪略を懼れないのに
スマホを持って寝落ちする
スマホを持って寝落ちするが
大きな穴が三つ開いていて
画像に幼稚な処理を施している
幼稚な処理を施しているのに
シドンの港を領有していない
シドンの港を領有していないことが逆に良かった
兎にも角にも臨終だ
ゼブルンもきばるんも金を遣えシン年度
海辺​で​何​も​せ​ず​に​座り
港のそばに​とどまっていた
港のそばに​とどまっていたので
選挙期間中に鹿の優美は失われた
鹿の優美は失われたが
晴々とキラキラ体調を整え
いつか本当のことを話す
いつか本当のことを話すと
水道水を飲む女は金魚のように出てくる

 

 

 

#poetry #rock musician

思うこと ***

 

無一物野郎の詩、乃至 無詩! Part2 007     izumi さんへ

さとう三千魚

 
 

海を
みてた

山を
みてた

沈丁花の花が
薫ってた

あなたの花だ

むらさきの硬い
蕾がしろく

ひらいた

蕾の
なかにいた

 
 

***memo.

2025年8月23日(土)、
浜松「はままちプラス」で開催された”再詩丼”にて、
“無一物野郎の詩、乃至 無詩!” 第40回、第2期 7個めの即詩です。

タイトル ” 思うこと ”
好きな花 ” 沈丁花 ”

 

 

 

#poetry #no poetry,no life;

食べてばっかり ***

 

無一物野郎の詩、乃至 無詩! Part2 006     chisato さんへ

さとう三千魚

 
 

むらさきの
花や

ピンクの
花は

見たことがある

しろい
朝顔の花は

あまり
見たことがない

夏痩せをしない

食べてばかり
いる

 
 

***memo.

2025年8月23日(土)、
浜松「はままちプラス」で開催された”再詩丼”にて、
“無一物野郎の詩、乃至 無詩!” 第40回、第2期 6個めの即詩です。

タイトル ” 食べてばっかり ”
好きな花 ” 朝顔 ”

 

 

 

#poetry #no poetry,no life;

悲鳴 ***

 

無一物野郎の詩、乃至 無詩! Part2 005     ai さんへ

さとう三千魚

 
 

そのひとは

ひまわりが
好き

と言った

ひまわり
という映画が

あった

イタリアの
映画だった

水辺の
男と女の

逢瀬があった

ひまわりの
原野が

広がっていた
時を超えて

ひまわりの
声が聴こえる

 
 

***memo.

2025年8月23日(土)、
浜松「はままちプラス」で開催された”再詩丼”にて、
“無一物野郎の詩、乃至 無詩!” 第40回、第2期 5個めの即詩です。

タイトル ” 悲鳴 ”
好きな花 ” ひまわり ”

 

 

 

#poetry #no poetry,no life;

嘉禾 ***

 

無一物野郎の詩、乃至 無詩! Part2 004     keigo さんへ

さとう三千魚

 
 

浜辺だったか

夏の
浜辺だったか

夾竹桃の
ピンクの花の

咲いてた

夏の青空の下に
咲いていた

稲穂が
重い首を

垂れていた
黄金の稲穂だった

 
 

***memo.

2025年8月23日(土)、
浜松「はままちプラス」で開催された”再詩丼”にて、
“無一物野郎の詩、乃至 無詩!” 第40回、第2期 4個めの即詩です。

タイトル ” 嘉禾 ”
好きな花 ” 夾竹桃 ”

 

 

 

#poetry #no poetry,no life;

pleonexia

 

工藤冬里

 
 

店ではなく家で水を飲むことはできるだろうか
くまからの誘惑に引っ掻かれ
テキ屋の儲けはアンナスに
食い尽くされた蜂の巣
顔が右に傾いているのでいらいらする
水浴びの見当はついていた筈だ
髪型が多様で同じ種とは思えない
馬場も老けたなあ
消しゴムのないデッサン
とうとう紫を混ぜ合わせ始めた
プレオネクシア
晴れ晴れの振れ幅

 

 

 

#poetry #rock musician

ねこと花 ***

 

無一物野郎の詩、乃至 無詩! Part2 003     kei さんへ

さとう三千魚

 
 

ねこも
花も

うつむく
ことがある

空を
みあげることも

ある

藤の花は
垂れて

咲いている
薫っている

 
 

***memo.

2025年8月23日(土)、
浜松「はままちプラス」で開催された”再詩丼”にて、
“無一物野郎の詩、乃至 無詩!” 第40回、第2期 3個めの即詩です。

タイトル ” ねこと花 ”
好きな花 ” フジ ”

 

 

 

#poetry #no poetry,no life;

コミヤミヤとの肌時間

 

辻 和人

 
 

うっすらしっとり額に汗だ
お昼寝から醒めて手足パッタパタするコミヤミヤ
ようし、よし
ガーゼハンカチ水に濡らして拭っき拭き
顔、脇、お腹、背中、おててにあんよ
ひやっとするよパッタパタ
おしっこで青い筋浮き出たオムツ交換
汗で濡れた肌着も交換
アヒャアヒャッと笑いかけてきたので
抱き上げる
2100グラムで生まれて今は7000グラムのコミヤミヤ
抱っこすれば
ふっくらお腹が密着
むっちり太ももが密着
肌だ
喋るのはまだまだ先のコミヤミヤ
「気持ちいいかい?」って言っても答えられない、けど
頬っぺたすりすり
背中ぽんぽん
お尻ゆらゆら
肌で会話できる
ほーれ
ぽんぽん・ゆらゆら・すりすり
どうだ
気持ちいいかい?
アヒャアヒャアヒャヒャッ、アヒャアヒャアヒャヒャッ
肌で会話できる
肌時間
8月の終わりの午後
コミヤミヤとの肌時間が
アヒャアヒャ流れている