広瀬 勉
今日は、店をキャシーに任せて休むので、お通しの見本を一皿、
ことばのつぶだちについて考えている
炊き立てのお米のようなつぶだち・・・・
炊飯器のふたをあけて覗き込んでみる
米のつぶが 湯気のなかに立っている
よく見るとひとつぶひとつぶ形が違い
それらの接触が「味」を生むのだろう
こころのなかで 砂粒がふぶいている
わたしは紅い砂丘を ただよっている
目が痛い 砂粒が睫毛に絡まってくる
そんなときこそ 目を強くひらくのだ
何が見えるか見えるものが見えるのだ
炊き立てのお米のようなつぶだち・・・・
わたしは それらを網膜に焼きつけて
机上のPCの画面に 記録をしていく
ことばのつぶだちについて考えている
炊き立てのお米のようなつぶだち・・・・
炊飯器のふたをあけて覗き込んでみる
米のつぶが 湯気のなかに立っている
よく見るとひとつぶひとつぶ形が違い
それらの接触が「味」を生むのだろう
それらの接触はわたしの米の研ぎ方だ
そのときにわたしは 左側の腕を使う
炊き立てのお米のようなつぶだち・・・・
わたしは それらを網膜に焼きつけて
机上のPCの画面に 記録をしていく
ことばのつぶだちについて考えている
炊き立てのお米のようなつぶだち・・・・
わたしは砂塵になど吹飛ばされないぞ
充血した目でことばのつぶだちを愛す