工藤冬里
宝のある所は池であった
水は濁りににごり
いのりの影さえ映らなかった
花でも鳥でもなかった
膿んだ毒は全身に回った
ボーダーを着た女にとっては
遠近法などどうでも良かった
斜めのストライプのネクタイは
ネクタイではなかった
デザインはもうどうでも良かった
ただおかしみがあった
土が土に戻るだけなので
死んだら嫉妬もない
ひとごろしのエンターテインメントの中で
ぐっすり眠るには濁りが必要なのだ
宝のある所は池であった
水は濁りににごり
いのりの影さえ映らなかった
花でも鳥でもなかった
膿んだ毒は全身に回った
ボーダーを着た女にとっては
遠近法などどうでも良かった
斜めのストライプのネクタイは
ネクタイではなかった
デザインはもうどうでも良かった
ただおかしみがあった
土が土に戻るだけなので
死んだら嫉妬もない
ひとごろしのエンターテインメントの中で
ぐっすり眠るには濁りが必要なのだ