原田淳子
雨粒に光
暗闇はまぶしいって、はじめて知った
光の速さで
願いごとをかけるまもなく
雨は流れ星になった
与えられた問いは単純で
扉は開いてるはずなのに
ふくざつに絡みあってしまった鳥籠のなかで
雲の影がかたちをかえた
望んだものは与えられた
願いを投げたところとは違う角度から
おまえは自分の掌しかみえてないね
おまえの背中をみてごらんとでもいうように
生は死にぶらさがり
死は生にさかあがり
生まれてはじめてのことばをおもいだしている
誕生は月食
願いは純化して
雨粒が鳥籠を砕く
暗闇がまぶしい