lurk・隠れている

 

さとう三千魚

 
 

一昨日だったか

モコと

出かけるとき

路傍の
オキザリスの

ピンクの

花の
風に震えているのをみていた

昨日の
夕方も

ハルジオンの
花の

ピンクと
白の

夕闇に

かたまって
咲いていた

どれも
ちいさな花たちだが

そこには声があり
佇ちどまってみていた

地上は

わからない
わからないこと

ばかりだ

この地上には隠されている
大切なことが隠されている

佇ちどまる
佇ちつくす

この地上で感受しようとするが受けることができない
この地上でかつて繋がった者たちが片足から消えていく

オキザリス
ハルジオン

小さく震えていた
小さく揺れていた

 

 

*タイトルは、twitterの「楽しい英単語」さんから引用させていただきました.

 

 

 

#poetry #no poetry,no life

계집애!(意気地なし)

 

工藤冬里

 
 

言葉が死んだ
死んだ後にも苦痛があるという方向の考え方もあるが
死んだ言葉は何も知らない
売られた先で気に入られ
投獄先で気に入られ
死んでも気に入られた秘訣は人の代わりをすること
金払ってまでライブ配信なんて見たくねえし
死んだ言葉は何も知らない
今配信しているミュージャンは生きていても死んでいても同じことだ
死んだ言葉は何も知らない
気に入られる秘訣は人の代わりをすること
言葉は娼婦の真似をした
言葉が飛んでなくなれば墓には何ものこらない
死んだ言葉に意識はなく配信のための回線を知らない
死んだ言葉はいま夢のない眠りを眠っている
死んだ後にも苦痛があるという方向の考え方もあるが
死んだら苦痛はないのでホテルに天国も地獄もない
モリスの紺地の唐草
死んだ回線は何も知らない
死んだ忠実な娼婦は何も知らない
言葉が飛んでなくなれば墓には何ものこらない
死んだ言葉に意識はなく死んだ言葉は何も知らない
死んだら苦痛はないのでホテルに天国も地獄もない
忠実な娼婦タマル
タンパク質を先に食べるので炭水化物が残る
死んだら意識はないので天国も地獄もない

 

 

 
#poetry #rock musician

また旅だより 21

 

尾仲浩二

 
 

いまだにネガカラーフィルムで写真を撮っている。
ずっと白黒フィルムを使っていたのだが20年ほど前にカラーに替えた。
白黒フィルムと違ってカラーフィルムの劣化が早いことは知っていた。
なので持て余すほど時間があるこの時期にプリントしておこうと思ったのだ。
20年前のフィルムは、すでに多かれ少なかれおかしな色になっていた。
はじめは、どうしても再現できない色がストレスだったが
それも経年劣化するアナログの味なのだと思えば楽しめるようになった。

2020年5月14日 東京中野の自宅にて

 


宮崎県大堂津 2001年


北海道富良野 2000年


愛知県蒲郡 1998年