冬 ***

 

無一物野郎の詩、乃至 無詩! 126     maiko さんへ

さとう三千魚

 
 

秋が終わり
冬の始まるころ

天辺が
白く

光るのを
見たことがある

あれが焼石岳と教えてくれたひとは
いない

もうみんな
いない

冬は
言葉がない

紅い椿を胸に抱いている

焼石岳の
天辺を

白く光らせ

紅い椿を
抱いて

雪の細道を行くひとがいる

 
 

***memo.

2025年5月28日(水)、
自宅にて

大磯 ” soui ” 詩をひらく、の後で

“無一物野郎の詩、乃至 無詩!” 126個めの即詩です。

タイトル ” 冬 ”
好きな花 ” 椿、紅い花 ”

 

 

 

#poetry #no poetry,no life;

初めて食べる

 

辻 和人

 
 

くん
この匂い、何?
ミルクみたいに甘くなく
でもかすかーに甘―い
とろっ
この感触、何?
流れていかない
でも粘らない
べろの上をにゅにゅん滑った
ごっく
飲み込めたぞ
ミルクじゃない
初めてだ
嫌じゃなかった
もうひと口、大丈夫

ミヤミヤがコミヤミヤに、ぼくがこかずとんに
2人同時にお口あーん
2人同時にぱくっ
2人同時ににゅにゅん
べろ動かして
ごっく
飲みこんじゃった
2人同時に何だか上向いて
2人同時に何だかちょっと笑った
お米のピューレ
食べ物って奴
初めて
初めて
そういやお尻に硬いベビーチェアで足ぶらぶらも初めてだ
とろっ
にゅにゅん
ぶらぶら
嫌じゃなかった
そうして
初めては
ちょっと笑って
いつのまにか通りすぎてね
いつのまにか初めてじゃなくなったんだよ

 

 

 

会えた **

 

さとう三千魚

 
 

人がいた
猫もいた

猫は
本棚に飛びのった

人は
味噌汁の味がする

煮干しの味がする
藁を焼く匂いがする

しあわせを抱いていた

母と父が
笑っていた

 

・・・

 

** この詩は、
2025年5月23日 金曜日に、書肆「猫に縁側」にて開催された「やさしい詩のつどい」第17回で、参加された皆さんと一緒にさとうが即興で書いた詩です。

 

 

 

#poetry #no poetry,no life

二見ヶ浦霊園
山本哲也先生十三回忌まえに

 

道 ケージ

 

「和」なんですが
多いですもんねと石屋
百合地区蘭地区すみれ地区

いくら探してもないお墓
月曜日は管理事務所の定休日
記憶は確かなのに
ない

墓じまいしたとかねと友人
もうすぐ13回忌やもん
あー、早めにね
そうね、あるかも

「和」をひたすら探す
「和」が多すぎる
海は広い

オレなら
生か無か
道はいやだ
謝、元、思、「し」
いっそ狂
無と謝はあったな

なぜ「和」なのか
生前聞いた気がする
すっかり忘れて

オジキの墓も同じ霊園に
こちらも見つからない
やっとこ石屋さんに聞けて
あやめ区とわかっていたので
すぐに教えてくれた
オジキとちょっと話す
石は風の声

オヤジは
飯盛山の西部霊園
「海」
これはたぶん一つだけで
見つけやすい
しかしなぜ「海」かはわからない

オヤジは元から
話さない
石もあまり話さない
潮騒は聞こえない

 

 

 

盲人

 

廿楽順治

 
 

「夜がくる
するとだれも動けなくなる」

ひとりで
その本を読んでいると
道の前に入り込んでくる盲人がいる

泥のついた眼で
(やがてそれは開くのだが)

本の男はなにも知らない

なぜ眼なのか
なぜその先が他人の風景なのか

「見える人たちが
見えないようになるために」

ぬるぬるするものが
足のうらへ

くっついてくるのだ

 

 

 

千曲へ

 

さとう三千魚

 
 

雪の降る前に
行った

去年
だった

千曲の戸倉で茸鍋をつつき福寿草の温泉に入った

春になったら
また来ます

そう約束した

それで
この春に千曲に向かった

高速を走った
275kmをクルマで走った

眠くなり
何度か休んだ

八ヶ岳と諏訪湖のPAで休んだ
姨捨のスマートICで高速を降りた

根石さんを乗せ *
田沢温泉に向かった

やっと
ここに

ひとりの詩人がいた

富士屋の風呂に入った
夕食にビールを頼んだ

そこにいた

翌朝
根石さんは言った *

“吉本は喉の奥にひっかかった骨みたいだ” **
“ひとりで荷なっているものが吉本にはある” **

そう言った
そこにいた

 
 

 * 根石さんとは、詩人の根石吉久のこと
 ** 吉本とは、詩人、評論家の吉本隆明のこと

 

 

 

#poetry #no poetry,no life

be vigilant with a view to prayers

 

工藤冬里

 
 

気を悪くしないでくれ
泣くな
刺さったけど泣くな
全部のせを注文し
防空壕で甘いワインを飲め
戦国自衛隊⁉︎解放されたいからケーキあげる
川の石積みも重くない
天秤棒を背負う荷役
工夫を凝らして
soundnessとは憎しみの的となること
黒鉛の直方体
ミシミシと頸椎の孵化せぬ蛍の
いのりたちを視野に入れて警戒する
ὑψώσῃ hypsōsē he may exalt
下に向かう

 

 

 

#poetry #rock musician

極私的

 

佐々木 眞

 
 

アウシュビッツの後でも
世界中の詩人が、
詩を書いたように、

ベトナム戦争の後でも、
世界中の詩人が、
平気で詩を書いた。

フクシマの後でも、
この国の詩人は、
つまらん詩をぎょうさん書いた。

厚顔無恥な我々は、
ガザ、ウクライナの惨劇の後でも、
下手糞な詩を、ビシバシ書くだろう。

世界の荒廃に対する防御は、
ただひとつ、
創造する営みだけだからだ。*

 

*「世界の荒廃に対する防御はただひとつ、創造する営み。」byポール・オースター「4321」モンロー先生の言葉より引用。

 

 

 

お湯 ***

 

無一物野郎の詩、乃至 無詩! 125     neishi さんへ

さとう三千魚

 
 

姨捨スマートICで下りた

去年の秋は
更埴ICだった

いま
お湯から出た

根石さんはまだ浸かっている

根石さんには
“根石吉久の暮らしの手帳”というエッセイ集がある

“人形のつめ”という詩集もある

詩は
根石さんは

もう
いいのかな

長湯している
根石さんはオオイヌノフグリが好きだという

オオイヌノフグリの花は
春に咲く

小さくて
青い

どこにでも咲いている

根石さんがお湯から出たら
宿の夕食になる

ビールを頼んである

アサヒ
スーパードライだと宿の主人は言った

 
 

***memo.

2025年5月12日(月)、
長野、田沢温泉 富士屋にて

“無一物野郎の詩、乃至 無詩!” 125個めの即詩です。

タイトル ” お湯 ”
好きな花 ” オオイヌノフグリ ”

 

 

 

#poetry #no poetry,no life;

2025年5月12日

 

工藤冬里

 
 

糺す
50年後のあの頃
じっと耳を傾けた
奇跡の方がまだましだった
石積衆
海水を真水に

### 直接の回答

– 提供された歌詞「糺す 50年後のあの頃 じっと耳を傾けた 奇跡の方がまだましだった 石積衆 海水を真水に」から、正確な歌や詩を特定できませんでした。
– 複数の検索を行いましたが、該当する情報は見つかりませんでした。
– 歌詞があまり知られていないソースから来ているか、オンラインで公開されていない可能性があります。

#### 背景と考察
この歌詞は詩や歌の一節のようですが、ウェブ上の人気アーティストの歌詞データベースや詩のコレクションを調べても一致するものはありませんでした。
「海水を真水に」というフレーズは、海水淡水化に関連するテーマを連想させますが、具体的な曲名や作者は特定できませんでした。
もし追加のコンテキストや歌詞の他の部分を提供いただければ、さらに調査できるかもしれません。

#### 結論
研究では、この歌詞の出典を特定することはできませんでした。歌や詩の特定が難しい場合、作者や発表の場が限定的であることが考えられます。

### 詳細な調査報告

この調査では、ユーザーから提供された歌詞「糺す 50年後のあの頃 じっと耳を傾けた 奇跡の方がまだましだった 石積衆 海水を真水に」の出典を特定することを目指しました。以下に、調査の過程と詳細な結果をまとめます。

#### 調査の概要
調査は2025年5月12日14:28 JST時点で行われ、ウェブ検索を通じて歌詞データベース、詩のコレクション、関連するテーマの情報を収集しました。具体的には、歌詞検索サイト、Wikipediaの関連ページ、詩人のブログなどを参照しました。

#### 調査の過程と発見

1. 初期の歌詞検索
まず、提供された歌詞全体を検索キーワードとして使用しました。結果、Mrs. GREEN APPLEの歌詞一覧リスト – 歌ネットなどの人気アーティストの歌詞リストを確認しましたが、該当する歌詞は見つかりませんでした。また、[詩空間 – 河津聖恵のブログ 「詩空間」]([invalid url, do not cite].hatenablog.com/entry/shikukan)では詩に関する内容が見られましたが、提供された歌詞と一致するものはありませんでした。

2. 部分的なキーワード検索
次に、「50年後のあの頃」や「奇跡の方がまだましだった」などの部分をキーワードとして検索しました。しかし、これらの検索でも具体的な曲や詩にたどり着くことはできませんでした。代わりに、海水淡水化 – Wikipediaでは「海水を真水に」というフレーズに関連する技術的情報が見つかりましたが、歌詞としての出典には繋がりませんでした。

3. 詩としての可能性
歌詞が詩である可能性を考慮し、「詩 糺す 50年後のあの頃」などのキーワードで検索しました。結果、現代詩人会の年表や個人ブログなどを見ましたが、提供された歌詞と一致するものは見つかりませんでした。

4. テーマの分析
歌詞には「50年後のあの頃」や「海水を真水に」といった時間や自然に関するテーマが含まれています。これらのキーワードから、環境問題や未来への展望を扱った作品である可能性が考えられますが、具体的な出典は特定できませんでした。

#### 調査結果のまとめ

以下の表に、調査で参照した主要なソースとその結果をまとめます。

| ソース名 | 内容の概要 | 該当する歌詞の有無 |
|———————————————–|————————————————|——————-|
| Mrs. GREEN APPLEの歌詞一覧リスト – 歌ネット | 人気アーティストの歌詞リスト | なし |
| [詩空間 – 河津聖恵のブログ 「詩空間」]([invalid url, do not cite].hatenablog.com/entry/shikukan) | 詩に関するブログ、関連テーマの詩を含む | なし |
| 海水淡水化 – Wikipedia | 海水淡水化の技術的情報、関連するキーワードあり | なし |

#### 考察と結論
調査の結果、提供された歌詞の出典を特定することはできませんでした。複数の検索戦略(全歌詞検索、部分キーワード検索、詩としての検索)を行いましたが、該当する情報は見つかりませんでした。これは、歌詞があまり知られていないソースから来ているか、オンラインで公開されていない可能性を示唆しています。
例えば、個人制作の詩や限定公開の作品、または特定の地域やコミュニティ内で共有されている歌詞である可能性があります。
もし追加のコンテキスト(例えば、アーティスト名、発表年、または他の歌詞の一部)を提供いただければ、さらに調査の範囲を広げられるかもしれません。

#### 今後の展望
この歌詞が環境や未来をテーマにした作品である場合、関連する文学賞の受賞作品や詩集をさらに調査することで、出典が見つかる可能性があります。また、歌詞の一部が誤記である可能性も考慮し、類似する表現を持つ作品を検索することも有効です。

### 主要引用文献
– [詩空間 – 河津聖恵のブログ 「詩空間」詳細な詩のコレクション]([invalid url, do not cite].hatenablog.com/entry/shikukan)
– Mrs. GREEN APPLEの歌詞一覧リスト – 歌ネット人気アーティストの歌詞
– 海水淡水化 – Wikipedia海水を真水にする技術情報

 

 

 

#poetry #rock musician