さとう三千魚
浜辺で
三菱トラック
CANTERの
荷台に
木造の家屋を乗せた
青年に
会った
自作したのだという
入口が
高いところに
四角く
あった
ボルダリングのホールドが
壁に
あり
それを
登り
入るのだという
部屋は四角い空洞で
高い入口から階段が降りている
空洞には大きな窓がある
住むには
足りるだろう
空洞があり
窓がある
空がある
海がある
山もある
水があれば
水浴びするだろう
脚があれば散歩ができる
細く伸びた脚で歩いていく
* 高橋悠治のCD「サティ・ピアノ曲集 02 諧謔の時代」”気難しいしゃれ者の三つのお上品なワルツ” より
#poetry #no poetry,no life