広瀬 勉
#photograph #photographer #concrete block wall
It’s been hot as hell these days
Is it called a heat wave?
Is it called a intense heat?
Burning is the right word
Summer daytime
Moco doesn’t go for a walk
Moco’s barefooted feet never walked down an asphalt road on a summer afternoon
In the evening
I’m going for a walk with Moco
At the corner of Nonaka-san’s house, turn left, to the right
There’s a warehouse at the plastics factory
On a wooden pallet there
The stray cats is out there
He is always there
He won’t deal with Moco
Just stare
“I’m a stray.”
That’s what he say
Then he lies down and turns his back
・
The accident happened under his nose *
ここのところ
暑さ
すごい
猛暑というのか
酷暑というのか
灼熱という言葉が当たっている
夏の昼間
モコは散歩しない
モコの裸足の足が昼のアスファルト道を歩くことはない
夕方
モコと散歩に出かけた
野中さんちの角を左に曲がった右のところにプラスチック工場の倉庫がある
そこの木製のパレットの
上に
野良はいる
いつもいる
野良はモコを相手にしない
じっと
睨んで
“俺は野良だ”
そう言っている
それからゴロリと寝転んで背中をむける
・
その事件は彼の目の前で起こった *
*twitterの「楽しい例文」さんから引用させていただきました.
#poetry #no poetry,no life
社会と資本のことだ、と彼は添えた
薹の立った雀斑だらけの
雲雀の巣だ
閉鎖病棟で
居場所とか自由とか
酒で胃に流し込み
サンバのステップがアヒルのよう
一人でやってけるし
マクドナルドのMが見える
最近のエンジンはボタンを押すとかかるとか
局部麻酔でいいんですか
枝を手で掴み
落ち葉を半分踏む
子供
産まれたての
戦争と日常を交互に映すなら
子供の写真が沢山出てくる
引っ張りあう娼婦と母
ベラルーシの必然は
弁別される
男同士で何を話す
それに懸ける歳月を
夏なのにこの寒さ
苦しそう
ただ歩いて
ピアノが鳴ってるだけだ
海はいつも芝浦の白
と思ったら大間違いだ
爺さん
寒そうな火
いつも洗い物をしながら
目が半分くらいある
白く汚いドアから出て
土を掘る
木々とはその陰
なぜだかわからないが
息子やニコや
黒いコートが
蹴り上げる松毬
シトロエンは卵を運ぶ
愛は逆さに
電話にトイレ
巻き毛の彫刻
呼ばれる父
父は呼ばれ
蹲る
間の抜けたヒキガエル
運命は失われる
その山は見たことがある
絵師は描いた
目の色のちがうばけものの顔
白光と禿げ上がった薄倖は似てる
ドナルド・トランプが共産主義を嫌いなのは知ってる
どうぶつの学生さん
関係ない話は関係あるということ
子よ 何を食べる
シャツの襟は誰が洗う
誰にも持病はある
そして話し始める
近づいて、話し始める
#poetry #rock musician
寝る前にたくさん水を呑んだので、1時間おきに目が覚めてトイレに行く。それを繰り返しているうちに朝がやって来たが、その間も私は、ずっとなにか夢を見ているのだった。5/1
この地下情報センターでは、誰が、いつどこで、どんなことをやっているかが、細大漏らさず記録されているので、私は退屈すると、そこで時間を潰し、夢想に耽っていた。5/2
超満員の試写会で「レザボアドッグス」という詰まらない映画を我慢しながらみていたら、突然誰かが「こんな下らん映画みてられっか」と言いながら立ちあがって外に出ていたので、その横顔を見ると死んだ立川談志だった。5/3
余りにも非常識かつ没論理の駄弁を弄し続けるので、とうとう我慢できなくなった予は、テーブルの上に仁王立ちになって、憎むべき彼奴の胸倉のど真ん中に、鋭利なナイフをぶち込んでやったのさ。5/4
北鎌倉のアトリエに立つ2人の画家は、雨が降っても、雷が鳴って天から槍やコロナが落ちてきても、平気な面構えをしていたので、私はすっかり安心してしまった。5/5
自粛に疲れ果てた私は、絶望にかられて「ゼッタイゼッタイコロナなの、ゼッタイゼッタイガンウイルス」という数え唄を延々と歌い続けていると、突然大地震がやって来た。5/6
コロナ掃討戦が終わって、蓮沼に行くと、無数の埴輪が、見渡す限り、ずらりと並んでいました。5/7
ガダルカナル戦の帝国海軍の惨敗があんまりなので、後学のために敗因研究会を立ち上げたが、その参加者は、黄泉の国からの戦死者だけだったので、私は絶望の淵に沈んだ。5/8
Jクルーという昔の米国のカジュアルブランドを、右翼がよってたかって「至高の民族ブランドだ」と言い募っているのだが、全然訳が分からない。5/9
その秘密倶楽部に出入りするための資格審査は厳しく、とくに難しいのは、「魚拓と女拓をその都度提示せよ」というものだった。5/10
いくら時間をかけて脳内をリサーチしても、そのアナの名前が思い浮かばないので、焦りまくっているわたくし。5/11
都の南門の近くを発掘してみると、現れたのは私の先祖の掘立小屋の残骸で、台所の鍋釜、子供の草履まで朝日に照らしだされていた。5/12
夏休みの同窓会を、逗子でやることになったのだが、案の定イデっちも抜かりなく参加していた。5/13
マエダ氏は、長年東大病について研究してきた方であるが、それでも「この複雑怪奇な病気について語るのは容易なことではない」とおっしゃっているのであるから、何をかいわんやである。5/14
ずいぶん長い間電車に乗らなかったので、横須賀線に乗り換えるはずの大船駅を、東海道線で何回も行ったり来たりしてしまった。5/15
「3密」とやらを避けるべく、巨大なビルジングの中のあちらこちらで、ロッカーどもが三々五々大音響でロックしたり、1回の指名料100万円のオンナが、おいでおいでと手招きしたりしているが、誰一人客がいない。5/16
しばらくの間、万事をマネージャーにまかせていたら、仕事のみならず、生活全体が、とんでもない混乱に陥っていた。5/17
健全な肉体に健全な精神が宿らないことがあるように、不健全な肉体に不健全な精神が宿らないこともある、と、私は若くて美しい女性を前にして考えていた。5/18
かつて私はルンペンプロレタリアートの一員として、戸塚のイオンとか五反田のTOCなどで懸命に働いていたことを、懐かしくもアホらしい思い出として振りかえった。5/19
名古屋にいたどちりなきりしたんに、東京コウトウを託して、フクシマに移動したマクムシソウだったが、実は1944年に、オランダで虐殺されていたんだ。5/20
革マルの訳が分からない無機的な論文の最下部の尻の方から、妙な湿り気が漏れ出してきたので、ふーむこれが我が国の文化の特質であるか、と私は腕を組んだ。5/21
某有名作曲家の新曲は、私が大昔につくった曲を巧妙に加工した偽物だったが、そんな事情など誰一人知る者も無く、世間の拍手喝采を博していた。5/22
私は箱根で鬼殺しをした。人体に盲腸のごとき余分な物を発見すると、胎内に刃を入れて遠慮なくズバズバ切り取るのである。それから試験管に入れたセミを撮影してから、弁当を買って、1時5分発のバスに乗って東京へ向かった。5/23
駅のロッカーに超極私的なビデオをぶち込んでいたのだが、いつのまにか撤去されたロッカーごと無くなってしまった。5/23
10名くらいを収容するシンポ会場に入ったら、オバマ前大統領が司会役を務めているらしく、「貴兄はスピーツチすることを希望するや}と訊ねたので、「否、傍聴のみを希望す」と答えたら、少しくガッカリしたようだった。5/24
吉右衛門がぶん投げた花束を、アクザワ夫妻が撥ね退け、そいつが危うくおらっちのどたまを直撃しそうになったので、慌てて飛び退いた。5/25
コロナのあおりを受けて、展示会の経費を縮小することになったが、年初のメンズ展の構成をそのまま春夏のレディス展に流用するなんて、できっこないので、企画と営業は薄紫色の悲鳴をあげた。5/26
ガンバル父さんは、ゆるフンふりちんでずれ落ちそうになるパンツを、その都度引っ張り上げながら、「山一100円」、一族同根」と呟きながら、表参道駅前「ブチックごめんね」の倒産セールに参加していた。5/27
倒産寸前の会社の2階のフロアには、役員室と人事と経理課しかなかったが、そこをなんとか少しづつ削って、バーゲン会場をつくろうと、総務課長はぐあんばった。5/27
テレビの音を外部スピーカーから出したら、CMの音がけたたましくて頭に来たので、まずジャパネットたかたの男を画面から呼び出して血祭りにあげ、ついでにミヤネ屋、大タヌキと緑のダヌキ、猪八戒なども消えてもらった。5/28
私は刑事モースになったので、もはや有頂天だったが、テレビのように鮮やかに事件を解決できないので、大いに苛立っている。5/29
最初の江戸城戦争、続く新宿西口戦争と八王子戦争の死命を決したのも、我が大砲に決まっているのに、その功績を認めず、知らん顔して次なる戦いへの動員を通告してきた臨時政府に、私は反旗を翻した。5/30
オグロオフィスを出て家に帰ろうとしたが、生憎の豪雨で電車が止まってしまったので、駅構内で一夜を明かすことにした。5/31
every day
write one poem
I have it in the “Beach Wind”
I promised Tori Kudo
Today
I took a walk in the evening
I met
with Nora
Nora is a stray
Nora looks like Tori Kudo
He glared
naked
It was rusty
Nora left the flowers and stayed close to them
・
He has an eye for the beautiful *
毎日
詩をひとつ書いて
“浜風”に
載せている
工藤冬里と約束した
今日は
夕方に散歩して
ノラと
会った
ノラは野良だ
ノラは工藤冬里に似ている
彼は睨んでいた
裸で
錆びていた
花を離れて花の近くにいた
・
彼には審美眼がある *
*twitterの「楽しい例文」さんから引用させていただきました.
#poetry #no poetry,no life
まだ世界があり稲は髪の毛のように伸びている
預言とは妄想を塞いでいくことだ
徒刑まであと何歩
全ては変わらないし変えてはいけないことを知るべきだ
ところが
死体の無い死は妄想を塞がずに却って
what is truth
と独語する冷笑的な世を 呼び寄せる
呼び寄せられた世に草生す
生きることしか考えない本能が
真夏の
放水路の脇の
水の流入した畑の
ミントの群生の傍に腹を浸し
生命力の減衰のみを待つ
呼び寄せられた世に草生すまでが妄想の永遠だ
死体の無い死に呼び寄せられたTLが草生す
最期まで生きることしか考えなかったが
最期まで自分のためには生きなかった
きみは冷たい水の流入したミントの傍に腹を浸す
戦後何十年経っても発見されない水漬く屍のように
#poetry #rock musician
midnight
I’m listening to Sinfonia
Zhu Xiao-Mei’s
Sinfonia
I’m listening
Her life must have been a hardship
but
Her music is far from hardship
Her sinfonia is away from hardship
There are moments of light.
windy
I can’t explain the music
Like I can’t explain life
It’s like love
It’s like a pony
run off
・
There is no accounting for tastes *
深夜に
Sinfoniaを聴いている
Zhu Xiao-Meiの
Sinfonia
聴いてる
たぶん彼女の生には苦難があったのだろう
だけど
彼女の音楽は苦難から遠くにいる
彼女のsinfoniaは苦難から離れている
瞬間の光があり
風がある
音楽は説明できない
生が説明できないように
恋のようでもある
仔馬のようでもある
走り去る
・
趣味というものを説明することはできない *
*twitterの「楽しい例文」さんから引用させていただきました.
#poetry #no poetry,no life