Cattle feed on grass.
牛は草を常食としている。 *

 

さとう三千魚

 
 

this morning
I went to Asa-rah with a woman

Asa-rah means morning ramen

It’s like having ramen at a ramen restaurant early in the morning

People were lining up at 8:00 at the famous restaurant
We waited in line and ate

It didn’t taste like much
People will line up for something that doesn’t taste good

Relying on the reputation of others

at Shin-Maruko
and still

I have a panse in the bathroom.

Translated by Kou Yuki of Hakusuisha

Sometimes I open it in the bathroom and flip through it.

“Judge of all things, and a foolish worm. A trustee of truth and a quagmire of uncertainty and error. He is the glory of the universe and the rubbish.” (“Panse,” ref. 434 )

Pascal must have thought himself a foolish worm
That’s why Pascal wanted the truth

At eight o’clock on a sunny summer morning
The woman and I were lined up in front of the famous ramen restaurant

Cattle feed on grass *

 

 

今朝
女と

朝ラーにいった

朝ラーは
朝ラーメンのことだ

朝早くラーメン店でラーメンをいただくというもの

有名店では8時に人が並んでいた
並んで待って食べた

味はそれほどでもなかった
それほどでもないものにヒトは並ぶ

他人の評価に頼る

新丸子の時も
今も

トイレに
パンセが置いてある

白水社の由木康さんの訳です

トイレでたまに開いてめくる

“あらゆるものの審判者であって、おろかなみみず。真理の受託者であって不確実と誤りとの泥沼。宇宙の栄光であって屑物。” (「パンセ」断章434 )

パスカルはじぶんを愚かなみみずと思っていたのだろう
だからこそパスカルは真実を求めたのだろう

よく晴れた夏の朝の8時に
わたしと女は有名ラーメン店の前に並んだのだった

牛は草を常食としている *

 

 

*twitterの「楽しい例文」さんから引用させていただきました.

 

 

 

#poetry #no poetry,no life

誰もいない海

 

南 椌椌

 
 


© kuukuu

 

夏だからか盆だからか
誕生月が古稀だからか 残余だからか
気温体温36.8度 庭の蚊々氏はスコブルだ
いやたまたまなのだろうが 来ては去る
右から左から 思い出のヒトばかり
こちらがくしゃみすると
あちらで必ずくしゃみする
呼びもしないのに 思い出の殻を破って
いつのまにかマスクの裏で呵々大笑
いっしょに酒飲んでる 稀有な男たち
懐かしいです 痩せて太っておかっぱで

詩人の昶さんはどうしてますか
反核リュックのケンちゃん八重歯は健在ですか
すみえ姉さんは55歳でしたね 若いです
やけに蝉が鳴いてます 兆億の蝉
歌おうとして 歌詞を忘れてると
鼻歌めいて歌う 誰もいない海
音がはずれてるので 本当に誰もいない

青梅の工房で粘土を捏ねてると
ぐにゃりと指先から顔をだすヤツ
泥んこ遊びが大好きな 餓鬼じゃり子ども
雨の砂場で時を忘れて何日も
なにが楽しいのか 思い出のヒト
日々是好日 死ねばあの世の好々爺
逃げ場だよね 蟻が父さんなら母さんも蟻だ
そこまで言わなくとも
十分にキミの真意は伝わるよとキミ

足の指先はちんちらするので
映画館で靴下をぬぐ
でも途中でまた履いた
襟を正して見なくてはならない
死と生の海辺の映画館に
象は静かに座っている
七時間は長いか短いか人生
オオバヤシ監督は82歳
フー・ボー監督は29歳
お互いの映画のことばで
世界の希望と生と死について語りあったか

終戦解放75年のうち我が70年の夏
2020年8月15日を前にして
ソウル西方坡州市文山僻邑独居の弟よ、
その素焼きの係累兄弟姉妹を
イムジン河に投げ捨ててくれ
川底のナマズ一家に捧げてくれ
やがて眼くらむような明るい未来
千年の堆積からどこかの坊主が拾うだろう
朝の国の無名の坊主がオレと出逢う
体感温度38度線のさてもさてもな妄想です

 

 

 

地軸

 

工藤冬里

 
 

動かない線に張り付いてTLはゆっくり動き
叙事はきみを落ち着かせる
傾(カブ)いたままの章動的な背骨の震えによって
蝉は地球のように空洞だ
言い足りない事があるとすれば
それはいつも公転面に置かれた「愛してる」の解像度の変化による

 

 

 

#poetry #rock musician

You may well say so.
きみがそう言うのももっともだ。 *

 

さとう三千魚

 
 

In the evening
I’m back

The woman was home before me

Moco was waiting
under the table in the air-conditioned room

The front door
The plant pots

tree
It was dry

He wanted water

go home
took English lessons

and then dinner.
I had a vegetable salad, pork with ginger, rice, miso soup and pickled red turnip

I had a glass of white wine

“If that’s all you eat, you won’t have a bad summer.”

so
the woman said

You may well say so *

I had peaches

 

 

夕方に
帰った

女の方が先に帰っていた

モコは
エアコンの効いた部屋のテーブルの下で待っていた

玄関の
植木鉢の

木は
乾いていた

水を欲しがっていた

帰って
英語のレッスンを受けた

それから夕食で
野菜サラダと豚肉の生姜焼きとライスと味噌汁と赤蕪の漬物を食べた

白ワインも飲んだ

“それだけ食べたら夏バテしないね”

そう
女は言った

きみがそう言うのももっともだ *

桃も食べた

 

 

*twitterの「楽しい例文」さんから引用させていただきました.

 

 

 

#poetry #no poetry,no life