Dense Foliage

 

工藤冬里

 
 

影のスキルアップ
のキャンペーン
で喜びに溢れ質問すれ
ば興味を抱かせること
ができる 誰の子ですか 
ご存知ですか 
ウィルスに晒され
ている交遊
が熱意に沸騰する 
頭で準備して心
にダウンロードする舌
を混ぜ合わせる
天体測量の器械
を儀と言い
牛のフライ
を犠と言う
それに対して
議は速弾き出来る総理の刑法上の罪
を減じる特典 
見えない担当者
を悲しませる
建物ジュース
で方向を定め直す 
潮溜りの淵 化学物質 
希望を奪い 目的がない
と覆い隠している
メモとタグで二足歩行トランス
のバスタブを深くする
とできるようになる
Dense Foliage
は周りに目を向ける助け
になります
白黒の夜空の天井 
百倍返しだ

 

 

 

#poetry #rock musician

She was close upon seventy.
彼女はほとんど70歳近かった。 *

 

さとう三千魚

 
 

I like women

Is it because I am a man?

do not know
Is it because I was born of a woman?

Smile of woman

Breast of woman

Tummy of a woman

Buttocks of woman

Everyone likes

A woman is always a woman

She was close upon seventy *

 

 

おんなの人が好きだ

わたし
おとこだからだろうか

わからない

わたしがおんなのひとから産まれてきたからなのか

おんなのひとの笑顔

おんなのひとの
おっぱい

おんなのひとの
おなか

おんなのひとの
おしり

みんな好きだ

おんなのひとはずっとおんなのひとだ

彼女はほとんど70歳近かった *

 

 

*twitterの「楽しい例文」さんから引用させていただきました.

 

 

 

屋上

 

塔島ひろみ

 
 

下水処理場の屋上に
咳が出始めた父親を押しこめる
すぐ迎えに来るからと、尻を、思い切り押して走って帰る

夏雲の下 老いた男女がボールを夢中で追いかけていた
フットサルコートになっている屋上の公園は 周囲を有刺鉄線で囲われている
元気な爺が追いつき、思うさま蹴上げると
ボールは天井の針金に突き刺さった 
その裂け口から見せしめのようにポタリ、ポタリと、黒いモノが滴り落ちる
ボールを失い、老人たちは汗を拭き拭き見晴らしの良い一画に集まる
眼下には濁った、あまり美しくない川が静かに流れていた
ここから人が飛び降りられるわけがないのに
屋上に鉄条網をめぐらす意味

奴らは俺たちが鳥だと知ってるんだよ
カラスのように口をとがらせて 一人が笑った
紫色の花弁を揺らして ムクゲが笑った
羽を震わして セミが笑った
カラカラ カラカラ
笑い声が立ち籠める

俺たちが自由だと 知ってるんだよ

仰向けに寝そべると鉄網越しに
ギラギラと美しい青い空と雲があった 一雨来そうだ

早く迎えに来ないかな

鳥が呟く

 
数日後。
防護服に身を包んで屋上を訪れた保健所員が
ブルーシートをめくってビックリした。

全部、もぬけのカラになっている!

 

(7月某日 小菅西公園で)

 

 

 

やいま

 

正山千夏

 
 

南へ南へと飛んでいく
焼けつく光がひたいを焦がし
福木の木蔭でひと休み

島唄をうたってよ
焼けた肌黒い瞳の彼に導かれ
どこまでも碧い海にもぐれば

青や水色、むらさき色
色とりどりの珊瑚と
それに群がる熱帯魚

一緒に泳いでいたら憶いだした
夕焼け、泡盛、月夜の踊り
遠い昔の先祖の祈り

見上げれば空一面に散らばった星々
耳を澄ましていつまでも聞いていた夜
嗚呼、こんなに遠くまで来てしまったよ