どこどこたまたま

 

駿河昌樹

 
 

地球上のどこかに
たまたま
生まれ落ちたからといって
そこの土地の人間だ
どこどこ人だ
どこどこ国ばんざい
どこどこ国を守るのだ
どこどこ国を拡大するのだ
とか
なんとか
大声でわめいたり
刃物をふりまわしたり
銃弾を放ったり
大砲だのミサイルだのぶっ放したり

そういうことに
まったく乗る気になれない
たまたま人が
ぼく

たまたまだって
ついてる

どこどこ人の
たまたま
なんて
どこどこ?
ってな
もんだよ