いきるということ

子どもたちへ
 

さとう三千魚

 
 

みなさんとあえて
よかったです

みなさんと

キャッチボールや
ドッジボールができて

たのしかったです

おりがみや
おえかき
アイロンビーズやキャップとばし
テープにんげんや
おままごと
おかもとたろうマン
みなさんのあそぶのをみていて
しあわせになりました

いきることは
だれでもかぎりがあります

みなさんをみていて
いきることはたのしいとおもいました

よくあそびまなび
いきることは

みなさんをしあわせにするとおもいます

 

 

 

#poetry #no poetry,no life

水仙の花の、咲いてる 05

 

さとう三千魚

 
 

一週間が過ぎた

過ぎたのか
過ぎていったのか

こだまで
由比のトンネルを抜けるとき

海を見なかった
見逃してしまった

富士川を渡った
熱海を過ぎた

小田原の早川を渡った

恵比寿では
広瀬さんと会った

深瀬昌久の洋子に会った
サスケに会った

美深の家族たちに会った
ブクブクする深瀬昌久に会った

赤坂では
桜島の写真の前で楢橋朝子さんと会った

それから伊藤時男さんと会った
井上有一の花とも会った

伊藤さんと
奥さんと

六本木で中華そばを食べた
ビールも飲んだ

子犬をおんぶして
劇場や街を歩いたという奥さんの話が可笑しかった

それから
高円寺で

芋を飲んだ
ロックだった

うれしかった
うれしかった

彼らは
そこにいた

静岡駅では貨物列車が通過するのを見ていた

 

 

 

#poetry #no poetry,no life

たねとつき ***

 

無一物野郎の詩、乃至 無詩! 35     aya 様へ

さとう三千魚

 
 

夕方の
西の山の

空に

木星と
金星は

いた

その下に
月もいた

月は静かだ
種は

夢の中に
ねむった

矢車草の
紫の花の

咲いていた

静かだ
静かだ

 

 

***memo.

2023年3月5日(日)、焼津 案山棒で行ったひとりイベント、
「 無一物野郎の詩、乃至 無詩!」第十回で作った35個めの詩です。

背後で、パパ U-Geeさんたちの歌が聴こえていました。

タイトル ”たねとつき”
好きな花 ”矢車草”

 

 

 

#poetry #no poetry,no life

こころ ***

 

無一物野郎の詩、乃至 無詩! 34     yuki 様へ

さとう三千魚

 
 

水仙は

枯れて
野には

菜の花が
咲きはじめた

どうなのか
こころは

山道に
ユリの

花芽が
伸びて

青く佇っていた

そこにいた
そこにいる

 

 

***memo.

2023年3月5日(日)、焼津 案山棒で行ったひとりイベント、
「 無一物野郎の詩、乃至 無詩!」第十回で作った34個めの詩です。

背後で、パパ U-Geeさんたちの歌が聴こえていました。

タイトル ”心”
好きな花 ”カサブランカ”

 

 

 

#poetry #no poetry,no life

水仙の花の、咲いてる 04

 

さとう三千魚

 
 

朝には

本の
部屋の窓を開ける

窓辺に

小鳥の
餌をやる

ほとんどが雀たちだが
メジロも来たことがあった

昨日
家のまえの

水仙の花はまだ
咲いてた

ひとつは
若く

もうひとつは
老いて

花房の天辺が茶色く乾いて
萎れていた

菜の花も咲きはじめている

いない義母の沈丁花の花も咲いている
幽かに香っている

部屋に帰って
マリア・ユーディナの弾くピアノを聴いた

6つの小さな曲だった

そこにいた
そこにヒトはいた

うれしかった
うれしかった

 

 

 

#poetry #no poetry,no life

水仙の花の、咲いてる 03

 

さとう三千魚

 
 

一昨日か

もう
一昨日だ

こだまに乗って
海を見た

いつも
こだまから

海を見る

由比の
トンネルとトンネルの間と

熱海の駅を過ぎてと
小田原の早川を渡るとき

海は
見える

青くひろがるものがある
青くひろがるものを古代の人たちも見ただろう

東十条では
東洋のパフォーマーたちの行為を見た

言葉はなく
声があった

彼らには
言葉がない

あるのは
叫びだ

呻りだ

独房に捕らえられたものたちの声
故郷を追われたものたちの声

そこにいた
そこにヒトがいた

うれしかった
うれしかった

 

 

 

#poetry #no poetry,no life

君は花じゃない、君は、花なんだ。 ***

 

無一物野郎の詩、乃至 無詩! 33     Sanmu Chan へ

さとう三千魚

 
 

届くのか

言葉
届くのか

その言葉

届くのか
亡き者たちに届くのか

言葉 鉄格子の中に届くのか
言葉 鉄格子の中に届くのか

言葉 鉄格子の向こうの世界に届くのか
言葉 鉄格子の向こうの世界に届くのか

挽歌は、裂けて口を開けた隙間に埋め込まれた。 **
挽歌は、裂けて口を開けた隙間に埋め込まれた。 **

Sanmu!

君は花じゃない、君は、花なんだ。 *
君は花じゃない、君は、花なんだ。 *
君は花じゃない、君は、花なんだ。 *
君は花じゃない、君は、花なんだ。 *

Sanmu!

花なんだ。 *
紫の薔薇だ!

冬の夜に亡き者たちの薪を抱いている

 

 
***memo.

2023年2月8日(水)、自宅で書きました。
「 無一物野郎の詩、乃至 無詩!」として作った33個めの詩です。

タイトル ”さとうさんに任せます”
好きな花 ”薔薇、紫色の”

 

* 香港の詩人 陳式森の詩「更日子的艱難來臨」より引用しました。
* 日本語訳:ぐるーぷ・とりつ

 "你不是花,你是,花。"
  深深地,如此的深
  如雀喉,如烏雲。

 「君は花じゃない、君は、花なんだ。」
  深々と、こんなにも奥深くに
  雀の喉のように、真っ黒な雲のように。

更日子的艱難來臨
https://beachwind-lib.net/?p=34710

** 香港の詩人 陳式森の詩「碎斧」より引用しました。
** 日本語訳:ぐるーぷ・とりつ

  輓歌,填入裂開的空缺。
  挽歌は、裂けて口を開けた隙間に埋め込まれた。

碎斧
https://beachwind-lib.net/?p=35052

 

 

 

#poetry #no poetry,no life

袖師 横砂 庵原 覆盆子山 ***

 

無一物野郎の詩、乃至 無詩! 32     musashi 様へ

さとう三千魚

 
 

午後の広場に
ミャンマーの人

叫んでいた

国軍の
残虐を

叫んでいた

日が傾き
青年が

声を
掛けてくれた

住む
地名を教えてくれた

袖師

横砂
庵原

覆盆子山 *

木苺や
くちなしのしろい

花の咲く

山が
あったのだろう

草の下に
母がいる

 

 

***memo.

2023年2月5日(日)、静岡駅北口地下広場で行ったひとりイベント、
「 無一物野郎の詩、乃至 無詩!」第九回で作った32個めの詩です。

仲野麻紀さんの”OPEN RADIO”をリピートしてJBLの小さなスピーカーで鳴らしていました。

タイトル ”袖師 横砂 庵原 覆盆子山”
好きな花 ”くちなし”

* 覆盆子山:いちごやま

 

 

 

#poetry #no poetry,no life

水仙の花の、咲いてる 02

 

さとう三千魚

 
 

寒波が来ているのか
駐車場の水道管は凍った

水が出ない

フロントガラスが凍った
キレイだよ

家の
まえの

道ばたの
水仙の

花も
凍った

透明で
黄色い

昨日
日曜日

秋田の姉に電話しなかった
吹雪いているだろう

午後に
詩人に会った

〝桜の樹の下で〟 *
〝壊れているのが好き〟 **

なかなか
いないね

詩人とは
名乗らないだろう

夕方
モコをおいて海を見にいった

なかなか
いない

うれしかった
うれしかった

 
 

* 神尾和寿さんの詩のタイトルから引用しました
** 神尾和寿さんが語った言葉から引用しました

 

 

 

#poetry #no poetry,no life

水仙の花の、咲いてる

 

さとう三千魚

 
 

家の
まえの

道ばたの
隅の

水仙の


咲いている

雨の
朝の

咲いてる
濡れている

透明で
黄色い

一昨日か


曽根さんの

アパートの近くの
馬込の

地下鉄ホームのレールの

傍らの地下水の滲みでたコンクリートの水溜りに
緑のものの発芽をみた

竹橋では
画家の日々の花ひらくのをみた

画家がいた
人がいた

うれしかった
うれしかった

 

 

 

#poetry #no poetry,no life