工藤冬里
季節のない街に生まれたくせに今日で全てが終わるさとか昨日もそう思ったと頽(クズオ)れてみたりするのが七〇年代の青春であって
それらはせいぜい工場からの帰り道を変えてみたりハイライトをチェリーにしてみたりするくらいの中身と土台を欠いたものだったから
八十年代は空疎な人格のままネタ探しの旅に出るだけで次々に爆発してしまった
三上が辛うじて一廉の者になれたのは恐らくかれの鼻祖が花を飽きるほどに眺めていたからだ
#poetry #rock musician
季節のない街に生まれたくせに今日で全てが終わるさとか昨日もそう思ったと頽(クズオ)れてみたりするのが七〇年代の青春であって
それらはせいぜい工場からの帰り道を変えてみたりハイライトをチェリーにしてみたりするくらいの中身と土台を欠いたものだったから
八十年代は空疎な人格のままネタ探しの旅に出るだけで次々に爆発してしまった
三上が辛うじて一廉の者になれたのは恐らくかれの鼻祖が花を飽きるほどに眺めていたからだ
#poetry #rock musician
this morning
I didn’t take a walk
wake up late
soon
I made a salad for a woman
seeing off the woman
I watered fragrant olieve and hydrangea
Small yellow flowers were in bloom on fragrant olieve
The west mountain was floating in blue-green in the blue sky
then
make miso soup
I boiled the edible chrysanthemum that my sister sent me
when you drop the vinegar at the end
my sister said it would be beautiful
with vegetables
with natto
I ate rice with miso soup
I ate purple flowers
nostalgic
taste
there was an accumulation in the nostalgia
there was an accumulation of time
in the sunshine
I read the morning edition
Corona World Dead 1 Million
and heading
I can’t think of a million dead
someday
Does it taste nostalgic
・
I’m hungry. So am I. *
今朝
散歩しなかった
遅く
目覚めて
すぐに
女のサラダを作った
女を見送った
金木犀と
紫陽花に
水をやった
金木犀には
小さな黄色の花が咲いてた
西の山が青空に青緑に浮かんでいた
それから
味噌汁を作り
姉が送ってくれた食用菊を茹でた
最後に酢を落とすと
綺麗になるよと姉が言っていた
野菜と
納豆と
味噌汁でご飯を食べた
紫色の花を食べた
懐かしい
味が
した
懐かしさには堆積があった
時の
堆積があった
日射しの中で
朝刊を
読んだ
コロナ 世界死者 100万人
と見出し
100万人の死者を思い浮かべることができない
いつか
懐かしい味がするだろうか
・
「僕は空腹だ。」「僕もそうだ。」 *
* twitterの「楽しい例文」さんから引用させていただきました.
#poetry #no poetry,no life
this morning too
before the woman and moco wake up
I walked to the estuary
cross the bridge
I cross the bridge and walk along the river
on the riverbank in front of the large hospital
there are photographers who take pictures of wild birds
there is no woman
old man photographers are holding a white telephoto lens on the riverbank in the early morning
in the shallow water of a wide and flat estuary
an angler man is standing alone
aim for sea bass
a tanker was floating in the sea
There are stray cats in the estuary tetrapod and grass
some stray cats are walking closer
are they eating insects and lizards?
occasionally there will be small fish on the shore
moco will still be asleep
moco became an old dog
moco is old,
but she has the impression of a child
I don’t let moco “hand” or “sit” anymore
sometimes
I say “wait” when feeding
・
I’m afraid you can’t teach an old dog new tricks *
今朝も
女と
モコが目覚める前に
河口まで
歩いてきた
橋を渡る
橋を渡り
川沿いを歩いていく
大病院前の
川岸に
野鳥を狙うカメラマンたちがいる
女はいない
老いた
男のカメラマンたち
早朝の川岸に白い望遠レンズを構えている
広く平らな河口の
浅瀬に
釣人の男がひとり佇ってる
スズキ狙いか
海にはタンカーが浮かんでいた
河口の
テトラポッドや草叢の中にノラたちがいる
近づいてくる
ものもいる
昆虫やトカゲを食べているのか
たまに岸辺には小魚もいるだろう
モコはまだ
眠っているだろう
モコは
おばあさん犬になったが
老いても
子どもの俤がある
モコには
“お手も”
“お座り”も
もう
させない
たまに
ご飯の時に”待て”と言うことがある
・
老犬に新しい芸をしこむことはできない *
* twitterの「楽しい例文」さんから引用させていただきました.
#poetry #no poetry,no life